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バスケW杯

八村塁の試合日程・放送スケジュールは?今さら聞けない基礎情報や学生時代の秘話も紹介!

ダンクシュート編集部

2019.09.02

奥田中でバスケのキャリアをスタートさせた八村は、進学した明星高での活躍で全国に名を轟かせた。(C)DUNK SHOOT

奥田中でバスケのキャリアをスタートさせた八村は、進学した明星高での活躍で全国に名を轟かせた。(C)DUNK SHOOT

 2019年6月21日、八村塁はNBAドラフトで日本人初の1巡目・全体9位指名を受け、ワシントン・ウィザーズに入団した。この歴史的快挙は日本中で話題となったが、ここまでどのような道のりを経て、この栄光を掴んだのだろうか。バスケを始めたきっかけや、知られざる学生時代のエピソード、今後の放送スケジュールなど、八村のすべてをここにまとめた。

目次
1 八村塁のプロフィール・生い立ちは?
2 八村塁の日本でのキャリアは?
3 八村塁のアメリカでのキャリアは?
4 八村塁の試合日程・放送スケジュールは?

 


【八村塁のプロフィール】
●本名:八村塁(はちむら・るい)
●生年月日:1998年2月8日
●身長/体重:205cm/102㎏
●足のサイズ:34cm
●出身地:富山県
●経歴:富山市立奥田中学(2010~13)
    明成高校(13~16)
    ゴンザガ大(16~19)
    ワシントン・ウィザーズ(19~)
●ポジション:スモールフォワード、パワーフォワード
●血液型:A型
●ニックネーム:ルイ、ハッチ
●好きな食べ物:すき焼き、ハンバーガー、チポトレチキン
●バスケットを始めた年齢:13歳
●バスケ以外にプレーしたスポーツ:野球、陸上、空手
●尊敬する人物:イチロー
●出会った中で最もクールな人物:マイケル・ジョーダン
●ドラフト:2019年1巡目9位(ワシントン・ウィザーズ)

【生い立ち】
 ベナン人の父と日本人の母を持つ八村塁は、1998年2月に富山県で4人兄弟の長男として誕生した。「塁」という名前は野球好きの祖父が名付け親で、最初に取り組んだスポーツは小学生時代の野球だった。当初は4番でピッチャーだったものの、八村の剛速球を捕れる選手がいなかったため、仕方なくキャッチャーに転向したことは有名なエピソードとして知られている。また、5年生の時には陸上100メートル走で県大会に優勝し、全国大会に出場した経験もある。 

 


【日本でのキャリア】
●バスケの道へ踏み出した中学時代(2010年~)
 八村は富山の奥田中学校に入学。身長170センチで運動神経抜群だった逸材を強豪のパスケ部がほっておくわけがなく、毎日のように同級生部員たちから誘われ、その熱意に八村が根負けしてバスケの道に踏み出す。ただ、実際にはバスケ部の坂本穣治コーチから同級生を通じてラブコールを送ったものであった。いざ練習をしてみると、「運動神経の良さから飲み込みが早く、将来は大物になる素質があった」(坂本コーチ)と無限の可能性を見出すことになる。

 抜群の才能を見せつけた八村に対して、坂本コーチは「塁は将来NBA選手になれるよ」と言い続けた。その言葉を信じて「NBAに行こう」と目指し始めた金の卵は、当初は粗削りだったが徐々に頭角を現わし、チームの中心選手に成長。3年時には全国中学校バスケットボール大会で準優勝を果たし、大会ベスト5に選出された。

●全国に名を轟かせた高校時代(2013年~)
 高校は宮城県仙台市にあるバスケの名門、明成高校に進学する。八村の存在が全国的に知れ渡ったのは1年生時のウインターカップのことだ。197cmまで身長が伸びた八村は決勝で32得点を叩き出し、チームを2度目の全国制覇に導く立役者となった。

 そして翌2014年はインターハイ準優勝、ウインターカップ連覇を果たし、2015年はインターハイ決勝で34得点・15リバウンド・3ブロックと爆発し、同校の初優勝に大きく貢献。また、ウィンターカップ決勝で34得点・19リバウンドを叩き出し、大会3連覇を達成した。

 代表レベルでは、1年次にU16日本代表に選出され、アジアU16選手権に出場。8試合で平均22.8点・12.6リバウンドをマークする活躍でアジア予選3位に貢献し、チームを15年ぶりの世界選手権出場に導いた。

 2年次には、U17世界選手権の日本代表に選出される。チームは16チーム中14位に終わるも、八村自身はアメリカ戦で25得点を挙げたのを筆頭に、7試合で平均22.6点をマークして大会得点王を獲得した。

 3年生になった2015年は、4月に世界選抜の一員としてブルックリンで開催された「ジョーダン・ブランド・クラシック」に日本人として初めて出場。8月にウィリアム・ジョーンズカップの日本代表メンバーに高校生として唯一選出されると、12月にアメリカNCAAディビジョンⅠの強豪であるゴンザガ大からフルスカラシップ(留学奨学金制度)のスカウトを受け、進学を発表した。

 


【アメリカでのキャリア】
●苦労から始まったゴンザガ大時代(2016年~)
 NCAAトーナメント常連校のゴンザガ大に入学した八村ではあったが、1年生の時からレギュラーで大活躍をしたというわけではない。八村が1年生の時のゴンザガ大は開幕から29連勝で全米ランキング1位になり、NCAAトーナメントに第1シードで出場。トーナメントでも順調に勝ち上がり、大学史上初めてファイナル4に進出し、準優勝という好成績を収めた。

 この時、八村は日本人選手として初めてNCAAトーナメントに出場するという実績を残したものの、戦力として期待されていたわけではなく、大半が勝敗の決まった後の出場だった。

 2年目になるとシックスマンという役割ではあったが、重要な戦力として必要とされるようになる。NCAAトーナメントではベスト16で敗退するも、3試合で平均15.0点・6.3リバウンドと実力を証明し、八村の成長はNBAスカウトの間でも注目され、NBAドラフト1巡目指名も現実的だと言われるようになった。

 代表レベルでは2018年6月のワールドカップ・アジア1次予選に招集され、世界ランキング10位(当時)のオーストラリア戦で24得点を叩き出して日本に勝利をもたらし、1次予選突破に大きく貢献した。

 また9月のワールドカップ2次予選ではカザフスタン戦で24得点、イラン戦でもチーム最多の25得点を挙げ、チームを連勝に導く。ゴンザガ大がシーズンに入った11月以降はチームを離脱したが、日本代表はその後も快進撃を続け、W杯出場を決めた。

 ゴンザガ大3年目のシーズンでは、文字通りエースとして大きく飛躍する。開幕戦のアイダホ州大戦でキャリアハイの33得点をマーク。そして開幕の2週間後、マウイ・インビテーショナルナル(NBAのGMやスカウトたちも詰めかける注目のトーナメント)の決勝で名門デューク大相手に、20得点・7リバウンド・5アシスト・3ブロックの大活躍。チームを9年ぶりの優勝へ導き、大会MVPを受賞し、全米に名前が知れ渡るようになる。

 さらに、NCAAディビジョンⅠのWCC(ウエスト・コースト・カンファレンス)の年間最優秀選手に日本人として初めて選出された。

 その後のシーズンではファイナル4の一歩手前のトーナメント4回戦でテキサス工科大に敗れたが、その半月後の4月15日にNBAドラフトへのアーリーエントリーを発表した。

●日本人初の快挙を達成したNBAドラフト
 ドラフトの前、八村の1巡目指名は大方のメディアが予想していた。しかし直前まで有力候補として挙げられていたのは11~15位指名権を持ったウルブズ、ホーネッツ、ヒートといったチームで、トップ10入りの可能性は低いと見られていた。さらにウィザーズからの指名を予想するファンや関係者も少なかった。

 そうしたなかで八村はワシントン・ウィザーズから1巡目・全体9位で指名される。ゴンザガ大出身者の中でも史上2番目という順位で、この結果に多くの人が驚きの声を挙げた。

 もっとも八村本人には動揺がなく、会見では落ち着いた口調で「(ウィザーズからの指名は)想像内のこと。いろんなポジションから得点できるチームだと思う。試合は何回も観ているので、そのなかで僕もそれに貢献できるんじゃないかと思います」と語っている。

 


●サマーリーグではセカンドチームに選出
 八村は毎年シーズンオフに行なわれ、若手の登竜門と言われるサマーリーグでNBAの実戦デビューを飾る。

 日本時間7月7日の初戦、ニューオリンズ・ペリカンズ戦ではチーム最多の33分36秒の出場で14得点・5リバウンドをマーク。2戦目となった9日の対ブルックリン・ネッツとの試合では29分24秒の出場で両チーム最多タイの19得点・7リバウンドをマークした。

 3戦目は欠場したが、12日の4戦目はアトランタ・ホークスと対戦し、31分50秒の出場で25得点・9リバウンドの記録を残し、チームの勝利に貢献した(5戦目は欠場)。

 サマーリーグで八村は3試合の出場で平均19.3点・7リバウンド・1.7ブロックの活躍で大会セカンドチームの一員に名を連ねた。

 

【FIBAバスケットボールW杯の放送予定】
 サマーリーグの後はレギュラーシーズンまでしばらく間があり、今年は中国でFIBAバスケットボールワールドカップ2019が開催される。8月31日に幕を開ける祭典に、日本は自国開催の2006年以来、13年ぶり5回目の出場。予選を勝ち抜いての本戦出場は1998年アテネ大会以来21年ぶりだ。

 世界ランキング48位の日本は1次ラウンドで

●トルコ(17位)
●チェコ(24位)
●アメリカ(1位)

と同じグループEに入った。試合日時は以下の通りだ。

●9/1(日)17:30 日本×トルコ
●9/3(火)17:30 日本×チェコ
●9/5(木)21:30 日本×アメリカ
※日本時間

 いずれの試合もDAZN、BSフジ、CSフジテレビNEXTでライブ放送。アメリカ戦のみ、フジテレビの地上波でもライブ放送される。

 日本が1次ラウンドを勝ち上がった場合は、9月6(金)~9日(月)に行なわれる2次ラウンドに参戦。さらに勝ち進めば、9月10(火)~15(日)の日程で行なわれる決勝トーナメントに進む。

構成●ダンクシュート編集部 写真●Getty Images

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