専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

ドラフト2位指名権を引き当てたウォリアーズがトレードで狙うべき選手は?レジェンドOBが提言

秋山裕之

2020.08.23

個人としては申し分ない成績を残すエンビードだが、チームは期待ほどの結果を残せておらず、再建の噂も…。(C)Getty Images

個人としては申し分ない成績を残すエンビードだが、チームは期待ほどの結果を残せておらず、再建の噂も…。(C)Getty Images

 マリンはシモンズとエンビードのどちらを獲得すべきかというトークの中で「私ならエンビードだ」と発言。そして「シモンズのことは大好きだけど、まだインサイドアウトを確立しようとしている段階に見えるね」と続けた。

 仮にシクサーズがエンビードを放出することになった場合、ウォリアーズはドラフト指名権だけでなくウィギンズとトンプソンまたはグリーンも放出する必要が出てくるだろうが、もしカリー、トンプソン、グリーンにエンビードが加わったら恐ろしい布陣になることは間違いない。

 26歳のビッグマンはケガがちなのが玉にきずだが、健康体であれば攻守両面で支配的なパフォーマンスを見せるリーグ屈指の実力者。ともにアンダーアーマー契約選手であるカリーとのピック&ロールは破壊力抜群で、グリーンとエンビードがリムプロテクターとして立ちはだかる光景は考えるだけで威圧感十分だ。

 一方でマリンは、ジェームズ・ハーデンとラッセル・ウエストブルックを中心にスモールボールを展開するヒューストン・ロケッツの戦いにも注目しているという。
 
「ヒューストンがこのプレーオフでどこまで行くかは興味深いね。私は誰よりもスモールボールを愛している。でもバランスが大事なんだ。1つの戦術だけでは勝てない。だからこそ、過去5年のウォリアーズはものすごく特別だった。彼らは3ポイントをたくさん放つだけでなく、多くのフリースローを放っていたし、ミドルレンジやレイアップも決めていた。全体的にゲームを支配していたんだ」

 現役時代、ドン・ネルソンHC(ヘッドコーチ)の下でティム・ハーダウェイ、ミッチ・リッチモンドとともに“ランTMC”を形成し、超攻撃的なオフェンスを展開してきたマリンにとって、スモールラインナップは特別思い入れがあるようだ。

「私はスモールボールが大好きだが、リーグは今でもビッグマンを求めている。フィジカル面もそうだし、ゴール下でプレッシャーを与えることができるからね。だから私ならエンビードを狙うよ」

 もちろん、これはあくまで仮定の話。シクサーズが大黒柱をそう簡単に手放すとは思えず、近い将来のチャンピオンチーム形成を手助けするようなトレードを成立させることは考えにくい。

 ただし、ウォリアーズが来季の覇権奪回を狙っていることも事実だ。百戦錬磨の元王者はドラフト2位指名権を有効に活用し、オールスター級の選手を獲得する超大型トレードを狙っている可能性は十分あるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号