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NBA

“バブル”行きを逃したが未来は明るいウォリアーズ。同様に来季の飛躍が期待できる東の球団とは?

北舘洋一郎

2020.08.10

昨年まで5シーズン連続でファイナルに進出したウォリアーズは、今季はカリーをはじめケガ人が続出し下位に低迷した。(C)Getty Images

昨年まで5シーズン連続でファイナルに進出したウォリアーズは、今季はカリーをはじめケガ人が続出し下位に低迷した。(C)Getty Images

 ゴールデンステイト・ウォリアーズのアシスタントコーチ、ロン・アダムズにとって、今季は優勝争いの当事者ではない立場で過ごす久々のシーズンとなった。特に2014年に入閣してから昨季までの5年間は、ファイナルまで戦うことが常だっただけに、肩透かしを食らったような感覚だろう。

「今シーズンは本当に試行錯誤の繰り返しだった。正直に言えば、ステフ(カリー)、クレイ(トンプソン)がケガで、そして(ケビン)デュラントが移籍してしまい、チームの中心がほぼ全員いなくなった状況では、昨シーズンまでとは100%別のチームとして試合に臨むことを突きつけられた感じだ。私も(マイケル・ジョーダンのドキュメンタリー)『ザ・ラストダンス』を見たが、あの頃のジョーダン、ピッペン、ロッドマンの3人がいないブルズはもう同じブルズではないのと同じことだ」とアダムズは言う。
 
 若手の育成も視野に入れ、様々な選手を起用して今季を戦ったウォリアーズだったが、NBAは若手を育てながら多くの勝利を手にできるほど甘い世界ではない。全ての試合が勝つか負けるかの真剣勝負だ。チームの有望株で、2~3年後にはオールスター級になり得る選手に優先的にチャンスを与えるのはある話だが、どのチームも1勝でも多く勝つためにやっているのだから、基本的には「NBA=若手育成の場」という図式は成り立たない。

「主力が離脱するとなると一筋縄ではいかない。いろいろな条件と制限の中でシーズンを乗り切らなきゃいけないが、今シーズンのウォリアーズは皆から諦めたとか、ドラフト1位指名権狙いだとか言われるのも受け止めるしかない」とアダムズ。「しかし、チームのファンからは、“5年間もトップに君臨していたのだから1年ぐらいはこんなシーズンがあっても仕方のないこと”と言ってもらえるのはありがたい話だ。なぜなら、チームとしては上位で戦えないことは本当に、本当に不本意なのだから」とも言う。
 

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