オフにはエンビードまたはシモンズをトレードで放出し、ロースターに大幅なメスを入れるという噂もあるが、ブランドＧＭは「ベンとジョエルをトレードするつもりはない。彼らを補える戦力を探す」とその噂を否定。「彼らはそれぞれ24歳（シモンズ）と26歳（エンビード）で、ここにいたいと思ってくれている。できる限り、そこは続けていきたい」と話している。

　なお、『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者によると、ブラウンＨＣの後任候補には、シクサーズでアシスタントコーチ（ＡＣ）を務めたアイメ・ユドーカのほか、クリッパーズＡＣのタロン・ルー、昨季までサクラメント・キングスで指揮を執ったデイビッド・イェーガーの名が挙がっているという。

　また、ブラウンＨＣの解任から一夜明けた26日。今度はペイサーズがネイト・マクミランＨＣの解雇を発表。今季までの４シーズン、チームを率いたマクミランは通算183勝136敗（勝率57.4％）と、フランチャイズ史上３位の勝利数を残していた。

　プレーオフには４年連続で出場したものの、結果はいずれも１回戦敗退。クリーブランド・キャバリアーズ相手に第７戦まで持ち込んだ2018年を除くと、いずれもスウィープで敗れていた。ただ、昨年はヴィクター・オラディポ、今年はドマンタス・サボニスとチームの中心であるオールスター選手をケガで欠く不運もあっただけに、解任には驚きの声も上がった。
  　そもそもペイサーズは今月上旬にマクミランとの契約を延長しており、来季以降も継続して指揮を任せるものと思われていた。そんななかでの突然の解任劇に、ヒートのエリック・スポールストラＨＣは「ありえない」とコメント。「まったく信じられないね。ほんの２週間ほど前、シリーズが始まる時に彼らは契約延長をしていたんだ。でもシリーズを終えたら感情的な決断ですぐさま解雇してしまった。本当にがっかりしている」と胸の内を明かした。

　『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、ペイサーズが新たな指揮官として狙っているのはヒューストン・ロケッツのマイク・ダントーニＨＣ。契約最終年のダントーニＨＣは、今季終了後にロケッツを離れることが濃厚だと複数の現地メディアが報じている。

　変化を決断したシクサーズとペイサーズは来季、一段上のレベルへと達することができるのか。まずは新たな指揮官探しに注目が集まる。

文●秋山裕之（フリーライター）

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