専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

ロケッツを陰で支える名脇役のPJ・タッカー。196㎝の“小柄なセンター”がカリー&トンプソンを上回る数字とは?

秋山裕之

2020.09.08

『NBA.com』によると、17-18シーズンにロケッツ加入後にタッカーはコーナースリーを719本も放ち、そのうち282本を沈めており、成功率は39.2%をマークしている。

 ちなみに、その期間でウォリアーズのステフィン・カリーは同エリアから44.6%(95/213)で沈めており、クレイ・トンプソンも成功率46.5%(107/230)という申し分ない数字を残している。だが試投数だけで言えば、タッカーが大きく上回っていることが分かる。

 今年のプレーオフでも、タッカーはレイカーズとの第1戦終了時点でコーナースリーの成功率は38.5%(20/52)と上々の数字。試投数はリーグ1位で、2位タイのチームメイトのダヌエル・ハウスJr.とミルウォーキー・バックスのブルック・ロペス(28本)に、2倍近い差をつけている。

 タッカーがコーナースリーに特化していると言えばそれまでだが、多くの本数を打ちながら、4割近い成功率を残すのは並大抵のことではない。
 
 フィールドゴールの半数以上を3ポイントが占めるロケッツのオフェンススタイルについては批判も聞かれる。ただ、タッカーはヘッドコーチのマイク・ダントーニについて、「彼がよく言うのは、『だから何だ? 次はどうするんだ?』って言葉だ。何かが起きても、『次はどうなる?』、悪いプレーでも『じゃあ次はどうするんだ?』って言ってくる。つまり、過去のことを引きずったりはしないんだ。俺たちはいつだって向上し、今後のことを見据えているのさ」と話している。

 8日に行なわれるシリーズ第3戦でも、タッカーのコーナースリーが決まり、レイカーズを苦しめるかもしれない。だがもしシュートが不振でも、35歳のベテランはチームの潤滑油となって攻守で貴重な働きを見せるだろう。
 
 デイビスを筆頭に実力派ビッグマンが揃うレイカーズのフロントコート陣を相手に、熱を込めて戦う“小柄なセンター”の活躍に今後も注目したい。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号