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NBA

対照的な勝ち上がりのレイカーズとナゲッツによるウエスト決勝。ヨキッチは「僕らはハングリー」と意欲を見せる

秋山裕之

2020.09.18

 クリッパーズとのシリーズで、1勝3敗となったナゲッツに対し、第4戦から3連勝を飾ると予想した人がいったいどれくらいいただろうか。下馬評はクリッパーズ優勢で、ナゲッツは圧倒的不利という立場だった。

 だが、第3、4戦のいずれかでヨキッチは手ごたえを掴んでいたことを明かしている。

「僕らはいいプレーができていて、皆がお互いのためにプレーできていると感じたんだ。その試合では負けてしまったんだけど、僕らは戦い続けた。その感覚をまた味わいたいと思っている。このチームは自由にプレーしているし、互いのためにプレーして勝利を収めている。僕らはハングリーなんだ」

 今季のプレーオフ展望では、レイカーズとクリッパーズによる“LA対決”がカンファレンス・ファイナルと報じられ、事実上のNBAファイナルと指摘する者もいた。それがレイカーズ対ナゲッツという対戦カードになったことで、拍子抜けした方もいるだろう。

 それでも、ヨキッチはレイカーズが見せてきた集中力を称えている。

「僕らがクリッパーズを倒した時でさえ、どうしてクリッパーズは敗れたのかと報じられ、僕らについて話題にすることもあまりなかった。でも、レイカーズは本当に集中していると思う。ポートランドのシリーズもそうだし、ヒューストンとのシリーズでもそう。チームとして本当に団結している。だから彼らは僕らが勝ち上がったことも当然とは思ってないはず。僕らとのシリーズにフォーカスし、すごく集中していると思う」
 
 一方、レイカーズのフランク・ヴォーゲルHCは16日にメディアの取材に応じ、“ジョーカー”ことヨキッチについて「ジョーカーはこの世界で最もユニークな選手の1人。それにセンターというポジションでプレーした選手の中でも最もユニークな選手の1人でもある。あらゆる方法で相手チームを痛めつけるんだ。3ポイントライン、ポケット、ポストでもそうだし、あのパススキルがあるからね…」とコメント。

 スモールボールを敷くロケッツとのシリーズではジャベール・マギー、ドワイト・ハワードというセンター陣の出番は少なかったが、ナゲッツとのシリーズではセンター陣を起用していくことを明言している。

 ナゲッツにはここまでのプレーオフで平均27.1点、5.0リバウンド、6.4アシストに加え、フィールドゴール50.2%、3ポイント49.1%と絶好調のジャマール・マレーがいるものの、レイカーズはヨキッチを最重要人物として警戒している。

 今年のプレーオフで、ヨキッチは平均25.4点、10.8リバウンド、6.0アシスト。フィールドゴール51.5%、3ポイント44.0%とこちらも好調。レイカーズとの4試合では平均16.3点、5.8リバウンド、5.8アシストとスローダウン気味ながら、ナゲッツを下すためにはこの万能型ビッグマンを抑え込む必要があるということなのだろう。

 はたして、今年の頂上決戦へと駒を進めるのはどちらのチームになるのか。18日のシリーズ初戦が今から待ちきれない。

文●秋山裕之(フリーライター)
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