「アイバーソンはどこ？」と聞かれたウォーカーは、爆笑しながらジョーク交じりに“真相”を明かしている。

「間違いなく遅刻だね。多くの人が理解していないけど、ドラフトは丸１週間のプロセスなんだ。写真撮影や取材……、多くのことをこなさないといけない。彼（アイバーソン）は遅刻して、みんな待つのにうんざりしてしまったんだ。彼が遅刻した小さなイベントのひとつだよ」
  　その後、ウォーカーの言葉通り各チームの中心として一時代を築いた96年組は、オールスター選手10人、殿堂入り選手４人を輩出。その過程でたびたびファンの目に触れる有名な集合写真にアイバーソンの姿がないのは、なんとも彼らしい理由があったのだ。

　現在は全員が現役を退いているが、先日ナッシュがブルックリン・ネッツの新ヘッドコーチに就任するなど、それぞれが新たな道を歩き始めている1996年ドラフト組。ＮＢＡで12年間のキャリアを送ったウォーカーは、「その一員だったことを誇りに思う。エキサイティングでスペシャルなドラフト組だった」と思いを馳せていた。

構成●ダンクシュート編集部

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