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NBA

「彼は引退するつもりだと言っていたのに」ウォリアーズのフロント入りしたバルボウサが戦友イグダーラとの秘話を明かす

秋山裕之

2020.09.25

「彼はウォリアーズとの契約が終了したら引退するつもりだと言っていた。でも実際にはヒートと2年間の延長契約をしたんだ。そこで私は『おいおい、もう他のチームから金を巻き上げるなよ。あんたは引退するんだろ』とテキストを送ったのさ」

 2017年のオフにフリーエージェントとなったイグダーラは、ウォリアーズと3年の再契約を締結。昨夏メンフィス・グリズリーズへトレードされ、今年2月に3チーム間のトレードでヒートへ移籍後、2年3000万ドルの延長契約を結んでいる。

 36歳のベテランに対し、ヒートは高額年俸を提示したと言っていい。ただ、その後チームは2014年以来初のカンファレンス・ファイナルへと進出し、ボストン・セルティックスとの第4戦を終えた時点で3勝1敗。イグダーラにとっては6年連続のNBAファイナル進出へ王手をかけている。

 ここまでプレーオフ13試合に出場しているイグダーラは、平均18.8分出場し、3.3点、2.4リバウンド、1.3アシスト、1.0スティールを記録。ウォリアーズ時代(平均29.8分、9.3点、4.4リバウンド、3.6アシスト、1.2スティール)よりも全体的に成績はダウンしているが、要所で自慢のディフェンス力を発揮しているほか、攻撃でも的確なパス捌きを見せるなど、老獪なプレーで存在感を示している。
 
 そんなかつての戦友に対して、バルボウサもエールを送っている。

「彼がプレーしているのを見ることができてすごく嬉しいよ。ヒートがファイナルまで勝ち進んで、(ロサンゼルス)レイカーズを倒してくれるといいね」

 バルボウサはフェニックス・サンズ在籍時の2010年に、スティーブ・ナッシュやアマレ・スタッダマイヤーらとともにカンファレンス・ファイナルへ進出したものの、コビー・ブライアント擁するレイカーズの前に2勝4敗で敗れた過去がある。

 現在、ヒートにはバルボウサにとってウォリアーズ時代の戦友であるイグダーラに加えて、サンズ時代のチームメイトのゴラン・ドラギッチもいるため、10年越しのリベンジを彼らに託しているのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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