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NBA

「もし彼らが道を変えなければ…」ブレイザーズのレジェンド、ドレクスラーが95年のトレードを回顧

秋山裕之

2020.11.03

 89-90シーズンから3シーズン連続で57勝以上を記録したブレイザーズは、ドレクスラーのほか、テリー・ポーターやジェローム・カーシー、クリフォード・ロビンソン、バック・ウィリアムズ、ケビン・ダックワースといった主力がいた。

 だが92-93シーズンにドレクスラーがヒザを痛めて49試合の出場に終わり、ウエスタン・カンファレンス4位の51勝31敗(勝率62.2%)でレギュラーシーズンを終えるとプレーオフでは1回戦敗退。そこでチームはセンターのダックワースを放出し、徐々に弱小化していく。

 ブレイザーズは92年にウエストを制したにもかかわらず、93、94年はプレーオフ1回戦負けとなり、ロビンソンとロッド・ストリックランド中心へしたチームにシフトしていった。

 ドレクスラーは自身のケガとダックワースのトレードを機にチームが再建へと向かっていったと回顧している。

「彼らはダックワースをチームから取っ払った。私は『待ってくれ。このチームにはセンターがいないじゃないか』と言ったんだ。するとその頃から『このチームには再建が必要。まだプレーできる数名のベテランをトレードして、新たな戦力を獲得するんだ』という流れになった。そこで私はヒューストンへのトレードを計画するようになったんだ。ただ、もし彼らが再建へと道を変えなければ、私はあのチームでキャリアを終えていただろう」
 
 結局、ブレイザーズは98年まで6年連続でプレーオフ1回戦負け。99、00年にはカンファレンス・ファイナルまで勝ち上がったものの、ドレクスラーの退団後、ファイナルには進めていない。

 もしドレクスラーがブレイザーズ一筋でキャリアを終えていたとしても、当時のウエストにはカール・マローン&ジョン・ストックトン擁するユタ・ジャズ、ショーン・ケンプとゲイリー・ペイトン率いるシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)など伸び盛りのチームが多く、再びカンファレンスを制することができたかは微妙だ。だが当時のドレクスラーは32歳。再建へ舵を切るにはまだ少し早かったのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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