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NBA

ナッシュ、アマレ、ダントーニと“サンズ黄金戦士”が集結したネッツの成功の可能性は?2大スターと良好な関係を築ければいきなり優勝も

杉浦大介

2020.11.02

HC未経験のナッシュ(右)の下に、恩師であり豊富なコーチ経験を誇るダントーニ(左)がACとして入閣。はたしてネッツは成功できるのか。(C)Getty Images

HC未経験のナッシュ(右)の下に、恩師であり豊富なコーチ経験を誇るダントーニ(左)がACとして入閣。はたしてネッツは成功できるのか。(C)Getty Images

 9月3日(日本時間4日、日付は以下同)、ブルックリン・ネッツがスティーブ・ナッシュの新HC(ヘッドコーチ)就任を発表した。現役当時のナッシュは、時代を先取りした超攻撃型戦術を主導してフェニックス・サンズを強豪へと誘い、2度のシーズンMVPに輝いた名司令塔だ。コーチ経験皆無の新指揮官は、タレント揃いのチームの舵取り役として適任なのか。

■アシスタント職は未経験だが、カーはコーチ適性に太鼓判

「私は競い合うのが大好きだし、指導するのも大好きだ。日々、それができるポジションは私に適している。これまで公にコーチ志望を口にしたことはなかったが、実は頭の中には常にそれがあったんだ」

 9月9日、ネッツのHC就任を発表するリモート会見でのナッシュの言葉を聞いて、驚いたファンや関係者は少なくなかっただろう。2015年の引退後、ナッシュは2019年までゴールデンステイト・ウォリアーズで非常勤の選手育成コンサルタントを務めていたものの、自由な人生を謳歌しており、フルタイムの仕事であるHC職には興味がないと思われていたからだ。
 
 ただ、ナッシュの経歴を知る人なら、今回の決断は十分に理解できるものに違いない。現役時代に2度のシーズンMVPに輝いたナッシュは、リーグ史上屈指のバスケットボールIQを持つと喧伝された名司令塔だった。同時に誰とでも良好な関係を築ける好漢として知られ、多くの同僚、メディア、関係者から愛されていた。NBAのHC職はとにかく選手とのコミュニケーションが重要となるだけに、ナッシュの聡明さと適応能力は確かに魅力に思える。

 気になるのは、AC(アシスタントコーチ)を経ずにいきなりトップに立つこと。ただ、過去にスティーブ・カー(ウォリアーズHC)、ドック・リバース(フィラデルフィア・セブンティシクサーズHC)、アイザイア・トーマス(元インディアナ・ペイサーズHCほか)、ジェイソン・キッド(現ロサンゼルス・レイカーズAC/元ミルウォーキー・バックスHCほか)などが、同じようにぶっつけでHCになっており、近年最大の成功者であるカーも、ナッシュのコーチ適性に太鼓判を押している。
 
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