ビールの契約はあと３年残っているが（2022－23シーズンはプレーヤーオプションのためＦＡになる権利有）、今はウォールや若手たちとともにウィザーズの一員として戦っていくことにフォーカスしているという。

「昨年はシーズンを通してジョン不在でやっていかなければならず、非常に難しいものだった。ブラッドには大きな負担となってしまったからね。でも彼はプロフェッショナルであり、素晴らしいリーダーとして振る舞ってくれた。そのなかで、昨シーズンのＮＢＡで不可解だったのは、彼がオールＮＢＡチームとオールスターの両方で選ばれなかったこと。彼は十分、選ばれるにふさわしい活躍を見せてくれた」
  　昨季のウィザーズは、ベルターンスや八村、ブライアントら若手が奮闘したとはいえ、スタッツを見ればビールの孤軍奮闘と言ってもいい戦いぶりだった。近年のＮＢＡではチームをプレーオフ圏内まで押し上げなければアウォードを手にすることが難しいだけに、ビールが両方で落選したのは仕方ない部分もある。

　だからこそ、ビールとしてもこのままで終わりたくないという強い思いがあるのだろう。ウォールというリーグ屈指の司令塔がラインナップに戻ることで、来季のウィザーズがどこまで巻き返せるか。ぜひとも注目したいところだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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