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NBA

八村が2本のダンク&3本の3ポイントと大暴れ!デュラント、アービングを相手に18得点をあげ成長の跡を示す

秋山裕之

2020.12.14

 ただこの試合、八村は昨季からの成長の跡をしっかりと示してくれた。

 昨季はガードの選手に対してもポジション取りに苦しむ場面があったが、この日は小柄な相手には高さとパワーを駆使してスペースを確保し、ゴール下でフィニッシュまで持ち込むプレーが増加。昨年のFIBAワールドカップでも苦戦したジョー・ハリスからは得点を奪えず、リング下でショットを決め切ることができない状況もあったものの、フィジカルの強化に成功したことは本人もコート上で実感できただろう。

 また、第3クォーターは左サイドと左ウイングから3本連続で3ポイントをヒット。オフシーズンに費やした練習によりアウトサイドシュートに自信がつき、時にはボールを要求してまでキャッチ&シュートを放つなど、精度も積極性も増していた。

 残り約9分にはポンプフェイクでデュラントを跳ばせてファウルを誘いながら、ロングジャンパーをねじ込み3ポイントプレーにも成功。昨季はディフェンス時に何度もやられていたプレーだが、今季は八村自身の得意技になりそうだ。

 一時は20点以上も突き放されながらも、徐々にオフェンスで巻き返したウィザーズだったが、最終スコアは114-119で一歩及ばず。八村は23分6秒の出場でフィールドゴール成功率43.8%(7/16)、3ポイント成功率75.0%(3/4)、フリースロー成功率100.0%(1/1)を記録し、チームトップの18得点を奪取した。
 
 マッチアップしたデュラントについて「彼はよく観ていた、大好きな選手のひとり。高くて、ガードのような動きができるシューター」と話した八村は、そのデュラントに対し後半はディフェンス面で奮戦。動きにしっかりと食らい付き、腕を伸ばしシュートコースの邪魔をしてミスを誘発したり、ディフレクションでネッツの連携を封じる好プレーを見せていた。なにより、リーグのトッププレーヤーであるデュラントとやり合えたことは、貴重な経験となったはずだ。

 なお、ウィザーズでは八村のほか、ネトが17得点、6アシスト、アブディヤが15得点、2アシスト、ブラウンJr.が14得点、6リバウンド、5アシスト、3スティール、モリッツ・ヴァグナーが13得点、7リバウンド、4スティールをマーク。

 特に「僕は何も恐れてはいない」と語ったアブディヤは、6本のフィールドゴールをノーミスで成功させ、3ポイントも3本すべて沈めるパーフェクトゲーム。物怖じせずに冷静にプレーし、司令塔不在のなかでも随所に光るパフォーマンスを見せていた19歳のルーキーは、自ら得点するだけでなくチームメイトのチャンスも演出するなど、今後も期待できる内容だったと言っていい。

 今後、ウィザーズは17、19日にホームのキャピタル・ワン・アリーナでデトロイト・ピストンズと2連戦をこなし、レギュラーシーズン開幕に向けて準備をしていくこととなる。

文●秋山裕之(フリーライター)

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