ペイントエリアを主戦場とするビッグガードは、昨季平均35.4分の出場で16.4点、7.8リバウンド、8.0アシスト、2.1スティールにフィールドゴール成功率58.0％を残しており、エンビードとともにシクサーズに不可欠な戦力となっている。

　３ポイントという決定的な弱点はあるものの、シクサーズは今オフにグリーンとカリーという実力派シューターの獲得に成功。シモンズはリーグ有数のディフェンス力を持ち、キックアウトでシューター陣を存分に活かすことができるだけに、今季は昨季よりも伸び伸びプレーすることが期待できる。
  　負けず嫌いで闘争心も旺盛なシモンズがシクサーズでプレーする理由は今後も変わることはない。

「俺は王座を勝ち取るためにここにいる。そのゴールが変わることは絶対にない。（トレードについては）いつだってメディアから言われることであり、噂とかもそう。でも俺のゴールは毎日練習して向上し、チームを助けてチャンピオンシップを勝ち取ること」

　今季は複数のメディアによる過剰な報道で、集中力を削がれる場面も出てくるかもしれない。だがシモンズにはこれまでと同様に堂々とプレーし、コートを縦横無尽に走り回って勝利に貢献してほしいところだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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