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NBA

八村塁を欠くウィザーズは開幕戦黒星発進…新加入のウエストブルックは“球団初の偉業”も「まだ十分じゃない」

秋山裕之

2020.12.24

 第4クォーターは一進一退の攻防となる。シクサーズはフルカン・コルクマズの3ポイントで反撃の口火を切ると、エンビードがフリースローを含む連続8得点で猛追。残り7分37秒にはジャンパーが決まり、ついに同点に追いついた。

 ウィザーズもその直後にビールの3ポイント、ウエストブルックの3点プレーで引き離しにかかるも、要所で守備を締めきれず逆転を許してしまう。

 2点ビハインドで迎えた残り1分28秒。ビールのアシストからブライアントがショットをねじ込み、再び同点に。エンビードのファウルも誘うも、フリースローを失敗して逆転はならず。その後、シクサーズはエンビードにミルトン、シモンズ、ハリスらが着実に加点し、最後は113-107で粘るウィザーズを振り切った。

 勝利したシクサーズはエンビードが29得点、14リバウンド、ベンチから出場した3年目のミルトンが19得点、3スティール、シモンズが16得点、9リバウンド、7アシスト、2スティール、3ブロックをマーク。そのほか、新加入のカリーが13得点、4アシスト、コルクマズが11得点で勝利に貢献した。
 
 一方のウィザーズは、ビールが開幕戦としては自己最多となる31得点に4スティール、ウエストブルックがデビュー戦としてはフランチャイズ史上初となるトリプルダブル(21得点、11リバウンド、15アシスト)と両輪が躍動。ベルターンスが14得点、ブライアントが10得点、5リバウンドをあげるも、リードを守り切れず手痛い敗戦となった。

 相手エースのエンビードに対して、ウィザーズはビールを中心にベースライン沿いからダブルチームを仕掛け、成功を収めた場面がいくつもあった。しかし、勝負どころでシモンズのドライブやカリーのフローターを許してしまい、第4クォーターは相手に40点を献上。今季も守備が課題であることを痛感させた。

 ビールはウエストブルックとの共演に「俺は大好きだね。まだ1試合だけど、彼が持ち込むエナジー、闘争心、責任感が大好きだ」とコメント。一方のウエストブルックは試合に敗れたこともあり、「まだ十分じゃない。正直、自分自身にがっかりしているところがある。もっといいプレーができたのかもしれない」と悔しさを滲ませた。特に反省点として挙げたのが守備面。「ディフェンスで、俺たちはもっと上手くゲームを締めくくらなきゃいけない」と漏らしていた。

 もっとも、オフェンスに関してはバックコートの2人を中心に十分な手応えを感じさせたのも確か。昨季平均13.5点をあげた八村が復帰すればその選択肢はさらに増えるだけに、期待は高まるばかりだ。

 ウィザーズの次戦は26日、ホーム初戦となるオーランド・マジック戦。昨季4戦全敗を喫した相手に、今季初勝利を収めることができるのか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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