全体のフィルムやデザインは、オールドスクールではありますが、17個のパーツで構成され、クッション素材にはフォアフットに反発重視の“WHUITA”、ヒールには衝撃を吸収する“WLOTC”を配備。機能美を追求するドイツ魂を感じます。



　また、シューズに付属されたカードには、ニューヨークのハーレムにあるラッカーパークのオフィシャルシューズであることをアピールしています。



　BOXは上蓋と下箱が一体化でオールホワイト。上蓋には「K1X」が細い罫線でアウトライン化。横にはトリミングされたシューズのイラストが表示。こちらもシンプルで、ドイツらしい必要最小限のデザインで構成されています。
 

　アーテストは、11年にメッタ・ワールドピース、昨年には結婚を機にメッタ・サンディフォード・アーテストという名に再度改名。メッタは仏教で「すべてのものへの友愛を」の意味で、前の名前は世界平和を願ってのものでした。



　コロナ禍で世界中が大変な時期ですが、彼の思いが世界中に届くように祈っています。余談ですが、中国でプレーした時には、登録名を“ザ・パンダズ・フレンド”にしたそうです。

文●西塚克之　

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之／日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ！せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム（＠dukas_cafe）では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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