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NBA

NBAの“バリバリの主力”が欧州へ。バルセロナでキャリアを謳歌するニコラ・ミロティッチ〈DUNKSHOOT〉

小川由紀子

2021.02.14

 そして今、実際にミロティッチは、バルセロナでの選手人生を大いに謳歌している。

「今ここでのキャリアはもの凄く楽しいし、充実している。自分のバスケットボールも変わった。今の僕は、“これまでのミロティッチ”とはまったく別のプレーヤーだよ」

 2月11日に30歳の誕生日を迎えたミロティッチは、スペインの『ムンド・デポルティーボ』紙にバルセロナでの充実ぶりをそう語った。

「(移籍を決めた時の)自分は、選手としても、人としても、もっともっと成長する必要があると感じていた。そのためには何かを変えなくてはならないと感じていたし、よりリーダーシップを取ってプレーする環境が自分には必要だと思ったんだ」

 そのための鍛錬の場として彼は、欧州の強豪の一角、バルセロナを選んだのだという。
 
「アメリカでの最後の数シーズンの僕のプレーを観れば一目瞭然だが、僕は典型的な“ピック&ポップ”要員だった。よりオープンな位置で、外からのシュートかカウンターアタックを請け負う。自分に求められる役割はだいたい固定されていて、毎試合5、6本3ポイントを打ってそのうちの2、3本を決めて、あとはリバウンドを何本か。それができていればみんな満足してくれた」

「でも自分では、もっとほかのことでもチームに貢献できるという思いがあった。(NBAでは)各チームにだいたいスター選手が2、3人いて、彼らを中心にゲームを展開するシステムだ。でもここでは、僕はよりローポストでプレーして、1オン1で勝負する機会も多い。勝負を決定づけるラストボールを手にできるチャンスも多いし、もの凄くやりがいがあるよ」

「いくら稼ぐかとか、NBAでやっているから、というのがすべてじゃない。肝心なのは、そこで何を得られるか、いかに自分を試せるかだ。明確な目標がなければそれは難しいが、ここでの僕には、達成したい多くの目標がある」

 バルセロナにとってもミロティッチ加入の効果は絶大で、昨シーズンは打ち切りになった28節の時点で、22勝6敗で3位。勝率では2位のレアル・マドリーに並ぶ好成績でプレーオフ進出を決めていた。
 
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