専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

【NBA背番号外伝】ジョーダンやレブロンが背負ったアメリカ代表のエースナンバー「9」。しかしNBAで活躍したスターは…

出野哲也

2021.02.16

 アレン以外にも守備型のガードとして活躍した背番号9は少なくない。ラジョン・ロンド(ボストン・セルティックス時代など)、リッキー・ルビオ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)、現在はヒートで28番のアンドレ・イグダーラらだ。イグダーラはフィラデルフィア・セブンティシクサーズ入団当初は4番で、1年目の途中に移籍してきたスター選手のクリス・ウェバーにこれを譲り、「ドラフト9位指名だったから」9番に変更。ゴールデンステイト・ウォリアーズでも慣れ親しんだ9番で優勝3回、15年にはファイナルMVPを手にした。

 イグダーラもナイジェリア系米国人だが、9番はパーカー以外にも外国人プレーヤーが使用している例が非常に多い。スペイン人のルビオや中国人のイー・ジェンリェン、NBA初のフランス人プレーヤーであるタリーク・アブドゥル・ワハド、唯一のハンガリー人選手コーネル・デイビッドもそうだ。

 スーダン生まれでイギリス国籍のルオル・デンは「9人兄弟だったから」との理由でこの番号を選んだ。現役でもコンゴ共和国出身のサージ・イバーカ(ロサンゼルス・クリッパーズ)、スイス人のニコラ・ヴュチェビッチ(オーランド・マジック)、カナダのケリー・オリニク(ヒート)、コーリー・ジョセフ(サクラメント・キングス)、フランスのティモテ・ルワウ・キャバロ(ブルックリン・ネッツ)らの外国人選手が背番号9でプレーしている。
 
 過去の好選手では、まずNBA創成期にロチェスター・ロイヤルズ(現サクラメント・キングス)で名を馳せたボビー・ワンザー。オールスターに5回出場したフリースローの名手で、殿堂入りもしている。ただし49~55年までは9番ではなく、09番をつけていた。

 ニューヨーク・ニックスの大黒柱だったリッチー・ゲリンは、64年にホークスに移籍した際、チームメイトにペティットがいたため9番から15番に変更。クリッパーズがまだバッファロー・ブレーブスという球団名だった時代の中心選手ランディ・スミスも、同じくホークスに移籍した際に9番から7番に変えている。

 90年代半ばに活躍したニック・ヴァン・エクセルはロサンゼルス・レイカーズに在籍した5年間のみ9番で、その後は様々な番号を背負った。ウォリアーズ在籍時の03-04シーズンは37番を選んだが、この番号をつけたのはリーグ全体でも55年ぶり2人目だった。ニックス時代の背番号3のイメージが強いジョン・スタークスも、98年のウォリアーズ移籍以降は在籍した3球団すべてで9番だった。その他デリック・マッキーにラシャード・ルイス、そしてシカゴ・ブルズ時代のロン・ハーパーを思い浮かべる人も多いだろう。

文●出野哲也
※『ダンクシュート』2013年10月号原稿に加筆・修正

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号