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NBA

古巣バルセロナへ復帰したパウ・ガソル、理想は『東京五輪での有終の美』〈DUNKSHOOT〉

小川由紀子

2021.02.25

NBAで4シーズンプレーし、スペイン代表ではガソルとともに多くの勝利を分かち合ったフェルナンデス(右)も歓迎のメッセージを送った。(C)Getty Images

NBAで4シーズンプレーし、スペイン代表ではガソルとともに多くの勝利を分かち合ったフェルナンデス(右)も歓迎のメッセージを送った。(C)Getty Images

 チームメイトや他クラブの選手たちも続々とコメントを送るなかで秀逸だったのは、宿敵レアル・マドリー所属で、スペイン代表ではガソルと旧知の仲でもあるルディ・フェルナンデスのメッセージ。『パウ・ガソル、お帰りなさい。これまでもかなり手強かったのに、あ~あ…君が帰ってきたなんて…。6月までは、コートの外で両手を広げて歓迎するよ!』と茶目っ気たっぷりに歓迎。これに『どうもありがとう、ルディ!』と絵文字入りでリプライしているガソルとのやり取りからは、スペイン代表黄金期メンバーの仲の良さを感じさせた。

 このタイミングでの凱旋に周囲が沸き立つもうひとつの理由は、現ヘッドコーチのサルナス・ヤシケビシャスとガソルが、バルセロナが国内リーグとカップの2冠を達成した2000-01シーズンに主軸を担った元チームメイト同士であることだ。この2人が指揮官と選手として再びタッグを組むのだから、ファンにとってはたまらない。さらにテクニカルスタッフには、盟友ファン・カルロス・ナバーロもいる。ガソルにとってバルセロナは、まさに実家のような場所なのだ。
 
 ガソルが実戦復帰に励む上で大きなモチベーションとなっているのは、東京五輪だと言われている。1980年7月6日生まれの彼は、オリンピック開催時には41歳になっているが、2006年の世界選手権(現ワールドカップ)で優勝した思い出の地でもう一度プレーすることは、現役を終える前に実現したい夢でもある。

 スペイン代表のセルヒオ・スカリオーロHC(ヘッドコーチ)は、先週末のユーロバスケット予選の会場でガソルついて尋ねられると、「東京に行くということは、一定の期間チームとともに競技に加わるということを意味する」とコメント。チームにとって戦力になると確信できたなら、ロースターに加える、ということだ。

 この時はまだバルセロナへの復帰が正式に発表される前だったため、「本決まりになるまで公式なコメントはしないので、友人として、そして1人のコーチとして答える」と前置きしたうえで、「彼が高いレベルで、そして継続的に公式戦でプレーできるようになることを願ってやまない」と語った。さらに、「パウの努力を尊重して、根気よく見守ってほしい。シーズン終盤には良いレベルでプレーできるようになっていることを願っている」と激励している。
 
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