このエンビード不在の状況下で、ステップアップが期待されているのがシモンズだ。いまだにアウトサイドシュートをほぼ打たないプレースタイルを貫いているものの、ジャンパーがなくとも十分脅威になっていると、敗れたスパーズのグレッグ・ポポビッチＨＣは話す。

「当然、彼のゲームをもっと高めていく必要はあるのかもしれない。でもその意見には賛成できないね。彼はすでにもの凄いエリートなんだ。彼がショットを決められなくとも、素晴らしいものをチームに持ち込んでいるよ」
  　また、シクサーズはこの試合で、ホームのウェルズファーゴ・センターに約１年ぶりに観客を動員。この日は3071人のファンが、選手たちに声援を送った。

「僕らは皆のことが恋しかった。シーズン後半戦、そしてプレーオフに向けて、彼らが僕たちを応援してくれるのを楽しみにしているよ」とハリスが話していたように、アリーナに戻ってきたファンの存在が、シクサーズをさらに勢いづかせることになりそうだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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