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NBA

“勝利に値しない”状態から復調したヒート。闘将バトラーも「ベストなバスケができている」と納得の表情<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.05.03

 そしてチームを象徴するディフェンスについては、レーティングがシーズン全体(8位/110.0)とここ9戦(11位/110.4)で大差なく、相手を嫌がらせる強固な守備網を維持できていることも大きい。

「あのチームは昨シーズン、ファイナルを経験している。プレーオフではどうなっていくのかを知り尽くしているんだ。でも僕らには、プレーオフでどのようにプレーすべきか知っている選手はほんのわずかしかいない。そう、彼らはよりフィジカルにプレーしてきたんだ」

 そう振り返ったのはマイルズ・ブリッジズ(ホーネッツ)。これに対しバトラーは「俺たちはゲーム全体のなかで、違ったタイプのディフェンスを持ち込んでいる。集中していたんだ。このディフェンスをミックスして適応させていることが、このチームの成長を助けている」としてやったりの表情を見せた。
 
 ヒートは2戦連続で相手をブローアウトしており、スターターがベンチでリラックスしながら試合終了の瞬間を眺めている。そしてこの勝利でイースタン・カンファレンス単独6位(35勝30敗/勝率53.8%)となり、プレーイン・トーナメント圏内から抜け出すことに成功した。

「絶対に6位以内に入りたい。シーディングゲーム(プレーイン・トーナメント)はやりたくないね。だから毎試合、僕らは戦わなければならない。重要なのはプレーオフであり、(プレーインという)事前準備とは違うんだ」

 ドラギッチがそう話したように、ヒートにとってレギュラーシーズンの残り7試合は、すべて必勝のゲームとなる。そして昨季勝ち取れなかったチャンピオンシップを獲得すべく、チームの状態をしっかりと上げてプレーオフへと臨みたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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