専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

ウィザーズに立ちはだかる第1シードの壁。シクサーズを完勝に導いた“攻守のキーマン”とは<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.05.28

 シモンズは第2戦終了後にそう語り、自身へのネガティブな声を黙らせた。3ポイントやフリースローなどアウトサイドシュート全般に難を抱えているのは事実だが、センターのサイズで小柄なガードのような動きができ、クリエイティビティのあるプレーメークができる選手はリーグでもそう多くない。

 昨季終了後、シクサーズはジョエル・エンビードとシモンズというオールスターデュオを最大限に生かすべく、ダニー・グリーン、セス・カリーらシューター陣を補強。もう1人の得点源であるトバイアス・ハリスと合わせて、攻守両面でバランスの取れたチームが出来上がった。エンビードは相棒シモンズの活躍についてこう話す。
 
「彼が必要だったんだ。相手は引きつけられるかのように俺をガードしてくるから、誰かがオープンになる。(第2戦では)彼がその受け取り役だった。1対1であろうがなかろうが、彼はアグレッシブだったよ。

 俺は彼に言ったんだ。『君はスペースを手にしたんだから、アタックしろ。アグレッシブにプレーし続けるんだ』とね。なにしろ彼はフィジカルが強く、身体能力も高い。それにプレーメークまでできるからな。今夜の彼は最高だったし、俺たちはこれからも彼のことが必要なんだ」

 第2戦で22得点をマークしたシモンズに加え、大黒柱のエンビードも初戦から30得点、22得点と攻撃を牽引しており、平均28点と好調のハリスともども相手の脅威となっている。苦境に立たされたウィザーズがシクサーズから白星を手にするには、大胆な策を講じて相手の攻撃リズムを崩すしか方法はないのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号