両チームの対照的な戦績は、環境の違いも影響しているのかもしれない。昨季のプレーオフは新型コロナウイルスのパンデミック中だったこともあり、バブル(隔離された地域)で開催されていた。それにより、本来上位シードに与えられるホームコート・アドバンテージは存在せず、第5シードのヒートが第1シードのバックスを破る一因にもなった。
アデトクンボは今プレーオフ開幕前、「昨年はバブルでやったから、バスケットボールから離れることができなかった。試合に負けてもホテルに戻って、自分たちを倒した選手たちと会っていたくらいだ。あれじゃ落ち込むよ」と、切り替えの難しさを語っていた。
また、昨年のプレーオフで平均16.0点、FG成功率43.3%、3ポイント成功率37.5%を残してシンデレラボーイとなったヒートのタイラー・ヒーローが、今シリーズは平均7.7点、FG成功率28.0%、3ポイント成功率33.3%と不振に陥っている点も、バブルからホーム&アウェーに変わった影響のひとつと言えそうだ。
いずれにせよ、これでヒートは3連敗。NBAの歴史上、0勝3敗から4連勝してシリーズを突破したチームは皆無というデータがあるように、昨季のファイナリストは絶体絶命の窮地に陥っている。
「俺たちはそのことについて気にしちゃいない。自分たちにコントロールできること、どうプレーするか、どうやって準備するか、どうやり合うかということに集中していく。これまでの歴史がどう語っていようと気にしすぎることはない。だが身を粉にして戦わなきゃいけない」
チームリーダーとして、バトラーはそう自らを奮い立たせた。数々の不利なデータを覆し、昨季ファイナリストはこの逆境を乗り越えることができるのか。激戦必至のシリーズ第4戦から目が離せない。
文●秋山裕之(フリーライター)
アデトクンボは今プレーオフ開幕前、「昨年はバブルでやったから、バスケットボールから離れることができなかった。試合に負けてもホテルに戻って、自分たちを倒した選手たちと会っていたくらいだ。あれじゃ落ち込むよ」と、切り替えの難しさを語っていた。
また、昨年のプレーオフで平均16.0点、FG成功率43.3%、3ポイント成功率37.5%を残してシンデレラボーイとなったヒートのタイラー・ヒーローが、今シリーズは平均7.7点、FG成功率28.0%、3ポイント成功率33.3%と不振に陥っている点も、バブルからホーム&アウェーに変わった影響のひとつと言えそうだ。
いずれにせよ、これでヒートは3連敗。NBAの歴史上、0勝3敗から4連勝してシリーズを突破したチームは皆無というデータがあるように、昨季のファイナリストは絶体絶命の窮地に陥っている。
「俺たちはそのことについて気にしちゃいない。自分たちにコントロールできること、どうプレーするか、どうやって準備するか、どうやり合うかということに集中していく。これまでの歴史がどう語っていようと気にしすぎることはない。だが身を粉にして戦わなきゃいけない」
チームリーダーとして、バトラーはそう自らを奮い立たせた。数々の不利なデータを覆し、昨季ファイナリストはこの逆境を乗り越えることができるのか。激戦必至のシリーズ第4戦から目が離せない。
文●秋山裕之(フリーライター)