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NBA

ウィザーズに立ちはだかる第1シードの壁。シクサーズを完勝に導いた“攻守のキーマン”とは<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.05.28

初戦で6得点に終わったシモンズは第2戦で22得点。チームを大勝に導いた。(C)Getty Images

初戦で6得点に終わったシモンズは第2戦で22得点。チームを大勝に導いた。(C)Getty Images

 5月26日(日本時間27日)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはワシントン・ウィザーズを120-95で圧倒し、シリーズの対戦成績を2勝0敗とした。

 この試合、ウィザーズがリードを手にしたのは第1クォーター中盤までの計43秒のみ。ホームのシクサーズが攻守両面でイースタン・カンファレンス首位の実力を見せつけた。

 シクサーズの勢いに火をつけたのは、19分54秒の出場でいずれもゲームハイとなる4スティール、5ブロックと好守を披露したマティス・サイブルと、ペイントエリアで猛威を振るったベン・シモンズだろう。

 ドック・リバース・ヘッドコーチ(HC)はサイブルのことを昨季まで指揮を執っていたロサンゼルス・クリッパーズのシックスマン、ルー・ウィリアムズ(現アトランタ・ホークス)の「ディフェンス版」と評し、ボストン・セルティックス時代の熱血ディフェンダー、トニー・アレンとも「多くの面で似ている」と高評価。
 
 一方のシモンズは第1戦で15リバウンド、15アシストという好スタッツを残したものの、フィールドゴールは成功率33.3%(3/9)、フリースローは6本放ってすべて失敗の6得点と、得点面では不発。指揮官は4月に「ベンはこのチームに勝利をもたらすべく、実に多くのことをこなしてくれている。彼の得点については気にしていない」と話していたものの、ウィザーズ相手に前半終了時点でリードを奪われ、試合終盤に5点差まで詰め寄られたこともあり、批判の矛先をシモンズへ向ける者もいた。

 だが第2戦でシモンズはフィールドゴール成功率73.3%(11/15)の22得点に9リバウンド、8アシスト、2スティール、1ブロックの大暴れ。211cmの超大型ポイントガードは、積極果敢にアタックしてペイントエリアを強襲した。

「何が欲しいっていうんだ? 勝ちたいんじゃないのか? 俺は勝つためにここにいるし、どんなことがあろうとチームが勝利する手助けをするために、自分に求められていることをやっている。誰かへ(批判が)間違っているんだと証明するつもりはない。俺は勝利するという自分の仕事をしていく」
 
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