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NBA

【八村塁2020-21シーズン総括】開幕から出遅れるも、復帰後は多彩な守備力で信頼を獲得|前編<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.06.09

2月中旬以降はディフェンスで存在感を発揮。複数のポジションの選手をカバーする難役を見事にこなし、チームの快進撃を支えた。(C)Getty Images

2月中旬以降はディフェンスで存在感を発揮。複数のポジションの選手をカバーする難役を見事にこなし、チームの快進撃を支えた。(C)Getty Images

 そしてウィザーズは2月14日からの8試合で5連勝を含む7勝1敗と復調。八村はそのうち7戦で2桁得点をマークし、5試合で36分以上に出場。ビール、ウエストブルックの獅子奮迅の活躍はもちろんだが、スコット・ブルックス・ヘッドコーチは2年目のフォワードが見せたディフェンス面の踏ん張りを高評価。

「ルイはここ2週間におけるディファレンスメーカー(違いをもたらす存在)になっている。この10~12試合、チームのディフェンスが引き締まってきたが、それはルイの活躍が大きい。相手の1番(ポイントガード)から4番(パワーフォワード)を止めるだけでなく、5番(センター)を務める時はすべてのポジションを守らなければならない。それはすごく難しいことだ。自分のマッチアップ相手だけでなく、ほかの4選手の傾向も把握していないといけない。それを本番のスピードで見事にこなしている」

 期間中、八村はレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やカワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)といった超大物選手たちと対峙したほか、リーグ最高級のスコアリングガード、デイミアン・リラード(ブレイザーズ)をノーファウルでガードするなど奮戦。
 
「(1番から5番までを)守ることは簡単ではないが、ルイはしっかり集中してディフェンス面でやるべきことをやっている。オフェンス面でもよくやっていると思う」とウエストブルックも八村の働きを称えていた。

 その反動からか、2月末から4試合連続で1桁得点に終わるも、前半戦のラストゲームとなったクリッパーズ戦で9得点、3リバウンドを残して金星に貢献。ウィザーズは14勝20敗(勝率41.2%)でオールスターブレイクを迎えた。

 八村は前半戦で平均30.1分、12.5点、5.4リバウンド、1.7アシスト。2年目の今季はオフェンス面だけでなく、ディフェンス面でもチームメイトたちから信頼を得ることに成功しており、チーム内における重要度が増すことに。

「だんだん相手の特徴とかパーソナルが分かってきて、(ディフェンスが)できてきているなという感じがあります」と、守備面でも手応えがあることを明かした八村。3月3日に発表されたキャリア1、2年目の選手たちによるライジングスターズでは、外国籍選手たちで構成されるWORLDチームのロースターに2年連続で選ばれたのだった。

※後編に続く

文●秋山裕之(フリーライター)

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