それでも、やはりオリンピックの舞台でプレーできたことは特別な瞬間だったようだ。「この機会をずっと待っていました。僕らは皆、ずっと待っていたんです。1時間くらい会場を歩いていた時、『もう最高だ』と感じながらスピーチなどを聞いていました。ファンはいませんでしたが、(会場の雰囲気は)素晴らしいものでした」と渡邊。
東京オリンピックを終え、FIBA(国際バスケットボール連盟)は世界ランキングを更新。1位から3位は順にアメリカ、スペイン、オーストラリアが不動も、初出場ながら準決勝に進出したスロベニアは16位から4位、準優勝のフランスが7位から5位、そして日本は42位から35位へと順位を上げた。
今後は23年のFIBAワールドカップ、24年のパリオリンピックが控えているが、渡邊は「もちろん、僕らはパリで行なわれる次のオリンピックに出られるようにトライします」と意気込む。
「今の僕らには経験があります。何を期待されているのかも分かっています。次のオリンピックに出られれば、このチームはもっと戦えると分かっています。いくつか勝利もできると思います。それをワールドカップとオリンピックで見せなければなりません」
そして「僕は絶対、この経験をラプターズへ持ち込みます。ラプターズへ戻ったら、自分の役割が減るかもしれないということは分かっています。それでも、僕はあの大会で得た経験を生かしていきます」と、NBAの新シーズンへ向け気持ちを切り替えていた。
ラプターズは今夏、チームの象徴的存在だったカイル・ラウリーがマイアミ・ヒートへ移籍。ドラフト全体4位の新人、スコッティ・バーンズをはじめ、ゴラン・ドラギッチやプレシャス・アチウワといった新戦力が加わった。渡邊にとっては昨季と同等の出場機会を得られる保障はどこにもないが、謙虚かつ力強くこう話していた。
「僕がやるべきことは変わりません。エナジー全開でプレーしなければいけませんし、オープンショットを決めて、ディフェンスをしっかりやること。僕は今、そういったことにフォーカスしています。それに(今季の)契約も保障されているわけではありません。トレーニングキャンプが始まる時にはしっかりと準備していなければならないですし、自分がやってきたこと、どこが向上したのかをしっかりと見せつけないといけません」
渡邊がNBAという世界最高の舞台で経験を積むことは、そのまま日本代表にもプラスへ転じるだけに、今季もラプターズで出番を勝ち取り、さらなる進化を見せてほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
東京オリンピックを終え、FIBA(国際バスケットボール連盟)は世界ランキングを更新。1位から3位は順にアメリカ、スペイン、オーストラリアが不動も、初出場ながら準決勝に進出したスロベニアは16位から4位、準優勝のフランスが7位から5位、そして日本は42位から35位へと順位を上げた。
今後は23年のFIBAワールドカップ、24年のパリオリンピックが控えているが、渡邊は「もちろん、僕らはパリで行なわれる次のオリンピックに出られるようにトライします」と意気込む。
「今の僕らには経験があります。何を期待されているのかも分かっています。次のオリンピックに出られれば、このチームはもっと戦えると分かっています。いくつか勝利もできると思います。それをワールドカップとオリンピックで見せなければなりません」
そして「僕は絶対、この経験をラプターズへ持ち込みます。ラプターズへ戻ったら、自分の役割が減るかもしれないということは分かっています。それでも、僕はあの大会で得た経験を生かしていきます」と、NBAの新シーズンへ向け気持ちを切り替えていた。
ラプターズは今夏、チームの象徴的存在だったカイル・ラウリーがマイアミ・ヒートへ移籍。ドラフト全体4位の新人、スコッティ・バーンズをはじめ、ゴラン・ドラギッチやプレシャス・アチウワといった新戦力が加わった。渡邊にとっては昨季と同等の出場機会を得られる保障はどこにもないが、謙虚かつ力強くこう話していた。
「僕がやるべきことは変わりません。エナジー全開でプレーしなければいけませんし、オープンショットを決めて、ディフェンスをしっかりやること。僕は今、そういったことにフォーカスしています。それに(今季の)契約も保障されているわけではありません。トレーニングキャンプが始まる時にはしっかりと準備していなければならないですし、自分がやってきたこと、どこが向上したのかをしっかりと見せつけないといけません」
渡邊がNBAという世界最高の舞台で経験を積むことは、そのまま日本代表にもプラスへ転じるだけに、今季もラプターズで出番を勝ち取り、さらなる進化を見せてほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)