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NBA

「東京五輪が成長を加速させた」ウィザーズHCが八村塁に期待!しかし、個人的理由でキャンプに遅れると発表も<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.09.26

 NBA3シーズン目を迎える八村としても、決して先発の座が約束されているわけではない。パワーフォワードにはクーズマとハレルがスライドでき、ベンチにはダービス・ベルターンスとデニ・アブディヤも控えているほか、今年1月に左ヒザ前十字靭帯を部分断裂したトーマス・ブライアントが戦列復帰となれば、フロントコートの出番争いはますます激化することだろう。

 もっとも、アンセルドJr.HCは、八村が今夏に行なわれた東京オリンピックで、日本代表として戦い抜いた経験を高く評価している。

「(ルイはNBA)2年目終了後に、日本を代表してオリンピックで戦った。彼にとっては貴重な経験だった。オフェンスの中心選手であり、チームのリーダーでもあったと思う。この経験は彼の成長を加速させただろう。彼の成長は、我々にももの凄く良い影響をもたらすと思う。先程、このチームの層の厚さと選択肢の多さについて触れたが、(ルイも)経験豊富だ。まだ若いが、(NBAで)これまでたくさんの出場経験がある。大きな舞台にも立ったしね。オリンピックの経験は実際に肌で感じてみないと得られないものなんだ。この先、その時に得た経験が彼自身にもチームにも生かされるだろう」
 
 ウィザーズは28日からトレーニングキャンプがスタート。10月5日からプレシーズン4試合をこなし、20日にトロント・ラプターズとのレギュラーシーズン開幕戦を迎える。

「我々の仕事は戦うこと。どのようにして毎試合で勝利する形を作れるか。私はこのチームならそれができると信じている。選手たちはキャンプ開始に向けて準備万端だ。オフの間にしっかりと取り組んできた。トレーニングキャンプ、プレシーズン、そしてレギュラーシーズン開始に向けて、良いスタートが切れればと思っている」

 新陳代謝の激しいNBAでは「トレードはビジネス」と言われるほど選手の移籍が激しく、ウィザーズも例外ではない。八村がルーキーとして入団した2019-20シーズンから今もチームに残っているのは、今やビールとベルターンス、ブライアントの3人だけだ。

 指揮官やチームメイトたちが大きく変わった今季は、八村にとってキャリアにおけるターニングポイントとなるかもしれない。しかし、そんな新シーズンに向けて飛躍が期待されるなか、チームから「八村が個人的理由でトレーニングキャンプ開始に遅れる」ことが発表された。日本の至宝にとって不安な今季の幕開けとなったが、この苦境を乗り越え出番を掴み取ってほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】攻守でアグレッシブに躍動!NBA1年目から存在感を放った八村塁の厳選ショット!
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