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NBA

“名将”ポポビッチが“天才”ドンチッチを称賛「彼は本当に面白いプレーヤー」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.10.31

 そして“ポポビッチ”という苗字からも察しがつくように、彼はアメリカのシカゴ生まれだが、父はセルビア系、母はクロアチア系と、旧ユーゴスラビアにルーツを持つ。

「彼(ドンチッチ)を見ていると『この地域からまた凄い選手が出てきたな』と思わせられる。この地域からNBAに来るなかに凡庸な選手はいない。みな優れた逸材ばかりだ。彼らはこの競技に対する天性の感覚を備えているように思える。この地域はハンドボールでも強豪として知られている。(ルカは)ハンドボールをプレーしたことはないかもしれないが、バスケとは同じ類の競技だからね」

 ポポビッチは、ドンチッチの活躍を見ていて「スロベニア、クロアチア、セルビア、ヘルツェゴビナといった旧ユーゴスラビアの出身選手がひとつのチームに集まったら、なんてエキサイティングだろう」と時々考えるのだそうだ。

「(ブラデ)ディバッツ、(ザルコ)パスパリ、(トニー)クーコッチ、(ドラゼン)ペトロビッチらがともにプレーしていた時代を思い出さずにはいられないよ」
 
 開幕前にNBAが発表したリストによれば、2021-22シーズンは39か国から計107人の外国籍プレーヤーが参戦している(2WAY契約選手を除く)。もっとも多いのは18人を送りこむカナダで、モンテネグロやボスニア、セルビアなどの旧ユーゴスラビア勢は14人でそれに続く一大勢力となっている。昨季のシーズンMVPも、セルビア出身のニコラ・ヨキッチだった。

 そしてドンチッチは、今季のMVP候補に挙げられている。

 先のスパーズ対マーベリックス戦では、76-76のタイスコアで突入した最終クォーター、ドンチッチは一挙10得点を稼ぎ出し、チームに勝利をもたらした。

 ジェイソン・キッドを新ヘッドコーチに迎えたマーベリックスは、初戦のアトランタ戦こそ87-113で落としたが、そこからは3連勝と良い流れを作っている。

 初戦の後「コーチも新しくなり、コーチングスタッフにもたくさんの新顔が加わった。それに新人も2人入った。この試合自体はひどい出来だったが、まだこの先81試合もあるから、なんの心配もいらない」と話したドンチッチは、今季で4年目とNBAキャリアはチーム内で浅い部類だが、いまや完全にリーダーの風格をまとっている。

 キッド・ヘッドコーチに“ヤング・ピカソ”と称され、敵将からも称賛を浴びるゲームメーカーは、今季さらにスケールアップした活躍を見せてくれることだろう。

文●小川由紀子

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