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NBA

「ジョーダンに感謝してるわけじゃない」ピッペンが自著内で“元相棒”への不満を爆発!「ドン引きした」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.11.15

 ピッペンにとって3年目となった1989-90シーズン、それはフィル・ジャクソンがアシスタントコーチからヘッドコーチに昇格し、トライアングル・オフェンスを本格導入した時だ。

 複雑なシステムの下でコート上の5人が動いてボールを回し、3選手が三角形のポジションに立って攻めるというトライアングル・オフェンスを駆使したことで、ブルズは優勝することができたのだとピッペンは自伝のなかで主張している。

 203センチ、95キロのサイズを持ち、トライアングル・オフェンスではコンダクター役を務めてきたピッペンは、ディフェンスでも‟ワンマンレスキュー”と呼ばれたほどコート上を駆け回り、複数のポジションをカバーして絶大な貢献を果たしてきた。

 ジョーダンと比較すると、シーズンMVP獲得経験はなく、数字の面ではどうしても見劣りしてしまうものの、ピッペンは「マイケルよりもずっといいチームメイトだった」と書き残している。
 
「俺たちとプレーしたことのあるヤツに聞いてみてくれ。いつだって俺はチームメイトたちの傍で背中を叩いて励ますか、言葉をかけていた。特にマイケルが誰かを貶した後にね。俺は彼らに対して信じていること、そして彼らが自分たちの実力を疑うことをやめさせたのさ」

 特に1990年代の後期3連覇では、1度目の現役復帰を飾ったジョーダンはスコアラーとしての役割が強く、チームを束ねる役割は主にピッペンが担っていたこともあり、“ピッペンのチーム”と言われることもあった。

 だが1990年代のブルズと聞かれて誰もが真っ先に挙げるのは、今も昔も、そしてこれからもジョーダンだろう。ピッペンとしては複雑な思いがあるだろうが、確実に言えるのはこの男抜きにブルズが王朝を構築することはなかったということだ。

 ピッペンには今後もメディアへ出演してスポットライトを浴びてもらい、その影響力を発揮してほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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