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NBA

アイバーソンが1回戦を突破した古巣へエール!期待の21歳には「アグレッシブにプレーし続けること」と金言<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.04.29

 アイバーソンが指摘したように、このシリーズではハーデンが5戦を終えてフィールドゴール成功率37.3%の平均18.4点と不発。アシストこそ9.2本を残すも、エンビードと並ぶ2枚看板と呼ぶには物足りないパフォーマンスに終わっていた。

 そのため、アイバーソンは「懸念しているわけじゃないが、ちょっとイライラしていた。(ラプターズが)勝ったことには驚かないが、ホームで戦ったあの試合(第5戦)には驚かされた。俺たちはクローズアウトすることが必要だった」と語る。

 それでも、「彼ならやってくれるさ。俺は彼のことを信じている。あのチームならうまくいくさ」とハーデンを擁護。ネガティブな声も上がるドック・リバースHCにもエールを送った。

「コートでプレーしているどんな選手たちにも、責任を押し付けてはダメだ。鏡で見て、自分がもっといい仕事ができたのではないかと自問自答するんだ。そして自分たちのチームをどのようにすれば引き上げることができるかを考え抜くこと。特にチームNo.1のヤツはそうでなければならない。だが皆もその感覚を持っていなければならない」
 
 次の対戦相手であるヒートとのレギュラーシーズン戦績は2勝2敗。ハーデンはシクサーズ加入後にヒートと対戦していないものの、相手は組織的なディフェンスに定評があり、エンビードは3試合で平均23.7点、フィールドゴール成功率42.0%に封じられている。

 そこで期待がかかるのは伸び盛りのマキシーだ。「彼がコートでためらったりせず、アグレッシブにプレーし続けることはものすごく重要だと思う」と、アイバーソンは進境著しい21歳をキーマンに挙げる。

「確かに、あのチームではジョエルとジェームズの大活躍が求められている。だが3番手や4番手の選手たちがステップアップして、スーパースターからプレッシャーを取り除いてくれるのはとても重要だ」

 エンビードはラプターズとの第3戦前半に右手親指の靭帯を裂傷。シーズン終了後に手術を受ける予定で、今プレーオフはこのままプレーし続けると公言しているものの、ヒートもファウルを駆使して肉弾戦を挑んでくることは容易に想像できる。シクサーズが主導権を握るためには、レジェンドOBの言うようにハーデンやマキシーといった選手たちの奮起がマストとなりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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