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NBA

マブズを11年ぶりの1回戦突破に導いたキッドHC。自身の在籍当時と重ね「今年の状況は似ている」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.04.30

 シリーズ最初の3試合でマブズは左ふくらはぎの張りのためドンチッチを欠いていたため、戦前の予想ではジャズ優勢。だがブランソンやディンウィディーらの活躍で2勝1敗と有利に進め、見事シリーズ勝利を飾ったのである。

 11年の時のキッドは38歳の大ベテランながら、リーダーシップやディフェンス、プレーメイキングなど攻守両面でチームを支えていた。オーナーのマーク・キューバンは選手、そして指揮官としてマブズで貢献するキッドについて、『Yahoo! Sports』にこう語っている。

「当然、選手とコーチでプレーオフを戦うことは違ってくる。選手としてなら、自身の役割がある。彼にはすでに経験があったから、ダークをサポートすることができた。今はコーチとして、長いシーズンを戦うプロセスを歩んでいる。

 選手たちのマインドセットや姿勢もそうだし、システムや役割を理解させ、チームとして一丸となって向上させていく必要がある。ジェイソンはこのグループにおいて、見事な仕事をしてくれている」
 
 キッドはキャリア19年間でいずれも歴代2位となる1万2091アシスト、2684スティールを記録しているほか、トリプルダブルも歴代4位の107回を達成。18年に殿堂入り、昨年は75周年記念チームにも選ばれ、一昨季にはアシスタントコーチとしてロサンゼルス・レイカーズで優勝に貢献。プレーオフの大舞台を数多く経験してきただけに、マブズの選手たちにとっても心強いに違いない。

「相手を倒すためには、自分たちのベストなバスケットボールをしなければならないだろうね。彼らは昨年ファイナルに進んで、今年はリーグトップの成績を残した。僕らはどうプレーすべきかは分かっているから、コートに出て競い合っていくだけ。僕らの仕事はまだ終わっちゃいない」

 ドンチッチは5月2日から始まるサンズとのシリーズに向けてそう意気込む。1回戦を突破し自信を深めた選手たちとともに、キッドHCは再びマブズを引っ張っていくことだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
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