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NBA

ファイナル初戦で勝利も、自身は不発に終わったテイタムが第2戦に闘志「次戦で何をすべきかは心得ているよ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.06.05

 セルティックスは今プレーオフでここまで連敗なし。それは黒星を喫した翌戦でテイタムが必ずと言っていいほど爆発しているからでもある。

 たとえば、ミルウォーキー・バックスとのカンファレンス・セミファイナル第3戦で10得点に終わった翌戦では30得点、マイアミ・ヒートとのカンファレンス・ファイナル第3戦で10得点と不発でも、次戦では31得点を奪っており、チームはその両試合で勝利している。

「メンタル面が大きいと思うね。(不調を)心の中に残してはいけない。前の試合で起こったことについて、今さら僕にできることなんて何もない。たくさんショットを落としてしまったということ。あとはどうやって準備し、次戦を迎えるかってことさ」

 テイタムが不調だったなかで、セルティックスはアル・ホーフォードが26得点、ジェイレン・ブラウンが24得点、デリック・ホワイトが21得点、マーカス・スマートが18得点をあげて攻撃を牽引。エースに頼らずとも勝利を収めたことは大きな自信になっているだろう。テイタムは、こう話している。

「だから別に、眠れなくなるってほどのことじゃない。僕らは勝った。ファイナルではそれが一番重要なことなんだ。確かに、僕はもっといいプレーをしなきゃいけない。毎試合あんなシューティングをするわけにはいかない。シューティングの面で、僕はもっと上手くプレーできる。でも(もし入らなくても)別のやり方でゲームにインパクトを与えて勝利に貢献する。試合の流れやプレーをよんでいくだけさ」
 
 ウォリアーズはテイタムがペイントエリアに侵入した際にディフェンスを固めたものの、テイタムはそこから冷静にキックアウトを捌き、オープンスリーを演出。これが予想以上に決まったことは誤算だったかもしれない。

 だがウォリアーズがテイタムを警戒するのも当然のこと。カンファレンス・セミファイナル第6戦では46得点を叩き出したように、この男はその気になれば試合を支配してしまうほどの爆発的な得点力を秘めているからだ。

「僕に求められていることはそれほど多くないと思う。自分たちがチームとして何をすべきか、どう準備していくか、それに相手がしてきたことに対するアジャスト、あるいは相手がどう対応してくるかだね。僕らとしては入念に準備して、1勝0敗だからといってリラックスしないことだ」

 テイタムが語るように、初戦を制したとは言え、まだまだ油断は禁物だ。だが同時にプレーメーキング面でも自信を増しているだけに、第2戦でエースが爆発することがあれば、一気にセルティックスがシリーズの主導権を握るかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)
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