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NBA

「俺は最も支配的な選手、彼は史上最高になることに取り憑かれていた」シャックが元相棒コビーとの関係を回想<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.09.20

 楽観的なシャックとストイックなコビー。彼らはコート上でこそ史上最高級のデュオとして暴れ回ったが、コート外ではその性格の違いもあって何度も険悪な仲と報じられた。シャックは両者の関係についてこう話していた。

「皆は俺たちが互いを毛嫌いしていたと思っていた。でもそうじゃないんだ。あくまで俺と、俺のリーダーシップの取り方、俺が彼をより高いレベルでプレーさせることを選択したからなんだ」

 超がつくほどの負けず嫌いだったコビーは、シャックの言葉に怒りを露わにしつつも、それをモチベーションとして受け取り、さらなる猛練習に励んで成長していったということなのだろう。
 
 シャックはさらにこうも語っていた。

「彼をこう言って怒らせたんだ。『ここはお前のチームじゃない。俺のチームだ』とね。そのことで後悔することになっていたのかもしれない。だがフィル・ジャクソンが俺たちの仲について介入したりはしなかっただろ? 彼には2匹のアニマルがいて、唯一リクエストしたのは『コートでは1つになってプレーしなさい』ということだった。俺たちはまさにそうやってきたのさ」

 04年夏にケンカ別れのような形でシャックがトレードされてコビーとのデュオは終焉を迎えたが、本人も「もっと長く一緒にプレーできていれば…」と思わずにはいられないほど、今でも印象に残っているのだろう。

 シャックとコビーは、NBA史上屈指の支配的なデュオの1つであり、それはこの先もずっと変わらない。両者が強烈な個性を持ち合わせていたからこそ、記録にも記憶にも残るスーパーデュオが誕生したことは間違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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