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NBA

「最初のスクリメージで彼らを倒したんだ」。ヒルが30年前の“ドリームチーム撃破”を回想「あれが彼らを目覚めさせた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.12.22

「本当さ。彼らとの最初のスクリメージ(練習試合)、そこで私たちは彼らを倒したんだ。あれはものすごくスペシャルなことだった。相手は皆、偉大な選手たちだったが、アラン・ヒューストンが爆発し、ボビー・ハーリーも調子が良くて、クリス・ウェバーがインサイドを支配したんだ。若い選手たち、将来のNBA選手たち、未来のNBAスターたちにとっては貴重な経験になったし、素晴らしい瞬間になったね」

 当時のNBAは、ジョーダン率いるブルズが2連覇を達成した直後。マジックは引退し、バードもケガに苦しんでいたとはいえ、ピッペンやバークレー、マローンにユーイングなどリーグ有数の実力者が集結していただけに、双方の選手たちにとっても予想外の結果だったことは言うまでもない。
 
 だからこそ、この敗戦で“ドリームチーム”に火が付いたとヒルは言う。

「あれが彼らを目覚めさせたんだと思う。競い合わなきゃ、プレーしなきゃいけないとね。誰であろうと負けてしまうこともあるんだ。そして2試合目、3試合目では全く違う結果になった。ドリームチームが優位に立ったんだ」

 ヒルは現在、USAバスケットボールのマネージングディレクターを務めており、来年に日本を含むアジア3か国で行なわれるFIBAワールドカップ、そして再来年のパリ五輪に出場するアメリカ代表のロスターを選定する立場にある。

 かつてドリームチームの練習相手を務めただけでなく、96年のアトランタ五輪では金メダル獲得に貢献しているように、豊富な経験を生かして今後もチームUSAを導いていくだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
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