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バスケW杯

【バスケW杯1次ラウンド展望・後編】八村&渡邊擁する日本の前に険しき壁。カナダ、フランス、ラトビアが揃うグループHは混戦必至<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.05.02

■グループF 会場:沖縄(日本)
1 スロベニア(3回)
2 カーボベルデ共和国(初)
3 ジョージア(初)
4 ベネズエラ(4回)

 初出場組が2チーム揃ったこのグループで、スロベニアの首位通過はほぼ確実。今季NBAのプレーオフ出場を逃したルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)は、マインドをワールドカップに向けていることだろう。

 ただ、ジョージアはユーロバスケットではすでにお馴染みの国。アメリカ生まれのサド・マクファデンが加わり、ベテランのギオルギ・シェルマディニ、トルニケ・シェンゲリアと形成するトリオの破壊力は、今大会の予選でも絶大だった。

 初出場のカーボベルデを牽引するのは、欧州リーグで活躍するトップセンター、レアル・マドリーのウォルター・タバレス(元アトランタ・ホークスほか)だ。同じくワールドカップデビューとなるジョージアとの第1試合は注目の一戦となるだろう。

 前回大会もグループ予選を突破しているベネズエラは、国内でプレーする古参のメンバーが中心でチーム力が高いのが強み。新参の2チームとどう与するのか。
 
■グループG 会場:ジャカルタ(インドネシア)
1 イラン(3回)
2 スペイン(12回/優勝2回)
3 コートジボワール(4回)
4 ブラジル(18回/優勝2回)

 ディフェンディング・チャンピオンのスペインと、昨年のアメリカップ準優勝のブラジルがいるこのグループで、イランとコートジボワールのグループ突破はかなり厳しい。

 昨年のユーロバスケットの覇者スペインは、リッキー・ルビオ(クリーブランド・キャバリアーズ)がケガで不在ながら、帰化したロレンゾ・ブラウン(元トロント・ラプターズほか)とヴィリ―(ニューオリンズ・ペリカンズ)&ファンチョ(ラプターズ)のエルナンゴメス兄弟、38歳のベテラン、ルディ・フェルナンデス(元ポートランド・トレイルブレイザーズほか)がいぶし銀の活躍と、改めて層の厚さを見せつけた。

 その彼らと初戦で対戦するコートジボワールは、アフリカ大陸から一番乗りで本戦出場を決め、勢いはある。フランスリーグでプレーする選手が主力を占め、ヘッドコーチはスロベニア人と、国際バスケへの対応力は高い。前回大会は0勝で終えた彼らは、今回はアフリカ勢No.1の座を狙っていることだろう。

 イランは、今年2月のアジア最終予選で日本と中国に2連敗したが、オーストラリアがカザフスタンを破ったおかげで出場権を得た。2010年の初参戦から4大会連続の出場だが、主力は世代交代の時期を迎えている。大会時には38歳になるイラン初のNBA選手、ハメド・ハッダディ(元メンフィス・グリズリーズほか)は、前3大会すべてに出場しているチームの支柱。昨年のアジアカップもハッダディの活躍で、予選ラウンドは日本戦を含む3戦で3勝している。中国リーグでプレーしている彼は負傷中とのことだが、経過が気になるところだ。
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