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NBA

「この瞬間のために準備してきました」惜敗もヨキッチ相手に好守を見せた八村塁。第2戦は両チームの“対策合戦”に注目<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.05.18

 この日のヨキッチはデイビス相手にフィールドゴール成功率80.0%(8/10)の20得点に11アシストを残していたが、八村とのマッチアップでは同33.3%(1/3)で6得点、3ターンオーバーと沈黙。デイビスとの“共同作業”だったとはいえ、八村のディフェンスは思わぬ効果を発揮した。

 それだけにレイカーズは第2戦以降、八村をヨキッチへぶつけるディフェンスを、さらに長い時間試す可能性がある。

 ただ、ダービン・ハムHC(ヘッドコーチ)は「試合中のアジャストをやりすぎたくはなかった。なぜって、これは究極のチェスゲームだからね」と冷静に振り返っていた。

「我々は自分たちへ勝利するチャンスを与えたという面については、ポジティブに捉えている。だがそれもいくつかあるうちの1つであり、ほかのことは今夜明らかにしなかったんだ」

 初戦から一夜明け、フィルムセッションをこなしたナゲッツのマイケル・マローンHCは、ヨキッチに八村をあてたレイカーズのディフェンスについて「我々がこれまで見たことがないようなものだった」と驚きを隠さなかった。
 
 ヨキッチへの対人ディフェンスで注目を浴びた八村だが、シューター陣を多く配置し、パッシングゲームを得意とするゴールデンステイト・ウォリアーズとのカンファレンス準決勝では、その対応に苦しんでいた。

 そのため、ナゲッツは再び八村とデイビスでヨキッチ対策を講じてきた場合、ゴードンではなく3ポイントが得意な選手を起用するか、スクリーンやカットを織り交ぜて対応を難しくしてくるはずだ。

「チームとして、僕らはニコラへどのようにガードしてくるかをあらゆる形で見てきた。後半の終わりに相手が見せたことに少し驚いたのは事実かもしれない。でも映像を見たことで分かったのは、僕らにとってこれが問題になるとは思えない」とポーターJr.は不敵に言う。

 18日の第2戦、ナゲッツはマローンHCを中心とするコーチ陣がしっかりと対策を練ってくるに違いない。レイカーズはそれを上回る、または見越した策で対応できるかどうか。両軍の戦術面にも注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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