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NBA

トップシードだけど“ダークホース”。レイカーズに2連勝も話題に上がらない状況にマレーは「僕らはナゲッツだから慣れてる」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.05.21

「我々には自分たちの間で話すことがある。それにまだ何も勝ち取ったわけじゃない。相手のコートで勝てるかがシリーズの正念場だ。そして相手が素晴らしいチームだということも熟知している。とくにホームコートでね。だからまだ祝ったりする段階じゃない。これからもっと高めていくべき時だ」

 マレーも地元紙『デンバーポスト』に「僕らが勝っても、いつも話題は相手チームだ」とコメントしていたが、それはかえって彼らの闘志に火を付けるという。

「外での騒音は外でのこと。僕らはデンバー・ナゲッツだから、そういうことには慣れている。バブルで(ロサンゼルス)クリッパーズを倒した時も、みんなは相手チームのことを話していたよ。同じことの繰り返しさ。だけど、僕たちは一層燃える。そんな状況で手にした勝利は、より甘美なものになるからね」。

 この第2戦で、プレーオフに入って4戦連続のトリプルダブルと超人的な働きを見せる大黒柱のヨキッチも、こうした状況は「かえってありがたい。楽しんでいる」と、いつも通り鷹揚とかまえている。
 
 このファイナルに突入する前も、2020年のカンファレンス・ファイナルで対戦しているレイカーズについての印象を聞かれて、ヨキッチは「正直あまり覚えていない」と答えていた。

 当時のメンバーで現在も残っているのはレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスの2人のみであるのに加え、デンバーがレイカーズと最後に対戦した1月9日以降、ラッセル・ウエストブルック(クリッパーズ)やパトリック・ベバリー(シカゴ・ブルズ)らが去り、八村やジャレッド・ヴァンダービルト、ディアンジェロ・ラッセルらが加わった。2020年のチームどころか、現在のチームについても、ナゲッツにとっては“初対戦の相手”という感覚なのだ。

「基本的には、僕らにとってはまったく新しいチームと対戦する感じになる。おそらくすべてが新しく、すべてが異なるはずだ」

 クリプトドットコム・アリーナに会場を移しての第3戦、自分たちを“ダークホース”と認識して挑むナゲッツが、シリーズ王手をかけるのか。マローンHCの言葉どおり、ここからが正念場だ。

文●小川由紀子

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