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NBA

ケガ人続出のチームで存在感を増す八村塁。強豪クリッパーズとのリマッチで"キャリアハイ"の再現なるか

秋山裕之

2019.12.08

前回対戦時は自己最多の30得点をあげたが、レナード(左)をはじめ相手の主力に活躍を許し大敗を喫した。(C)Getty Images

前回対戦時は自己最多の30得点をあげたが、レナード(左)をはじめ相手の主力に活躍を許し大敗を喫した。(C)Getty Images

 だが8日(同9日)にホームで対決するロサンゼルス・クリッパーズは、そうも言っていられない強敵だ。1週間前に敵地で戦った際には125-150で大敗を喫しており、序盤からエンジン全開で臨まなければ同じ展開になってしまう可能性は十分ある。

 11月中旬からの7連勝後は、敵地でサンアントニオ・スパーズとミルウォーキー・バックスに敗れているクリッパーズだが、カワイ・レナード、ポール・ジョージという2大スーパースターは健在。前回の対戦ではベンチスタートのルー・ウィリアムズとモントレズ・ハレルにも大活躍を許しており、ウィザーズとしては少しでも安易な失点を減らしたいところだ。

 アウェー遠征中のクリッパーズはウィザーズ戦の翌日にも試合(対インディアナ・ペイサーズ)が控えているため、ロードマネジメント(選手の疲労管理)としてレナードを休ませる可能性もあるとはいえ、総合力で勝っていることに変わりはない。
 
 八村は前回の対戦でキャリアハイの30得点をマークしたが、試合を通じて最もマッチアップした回数が多かったのはレナードだった。リーグを代表するディフェンダーを相手にフィールドゴール42.9%(3/7)を記録したことは称賛に値する。また、次に多かったハレル相手にも同66.7%(4/6)と、申し分ない数字を残してみせた。

 だがブラッドリー・ビールに次ぐ得点源としての地位を確立しつつある八村に対して、クリッパーズも2戦連続での活躍は許すまいと、警戒を強めてくるはず。前回の対戦で得た経験やデータを基に、確実に対処してくるに違いない。

 最近の傾向では、八村がトップ・オブ・ザ・キー付近でボールを持った際にパスコースを塞がれるシーンが多く、そこで自身のシュートに切り替えられるかがカギになりそうだ。外のシュートが決まればドライブも生きてくるため、よりアグレッシブなプレーに期待がかかる。

 特にエースのビールがベンチへ下がっている時間帯では、八村がファーストオプションになることも大いに予想される。キャリアハイの得点を叩き出した前回の対戦時とは一味変わったアプローチで相手の守備陣を攻略し、今度は勝利を掴みたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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