選手層に本来の厚みが戻る一方で、ネッツとしては不吉なデータもある。アービングはボストン・セルティックスに移籍した2017－18シーズン以降、プレーした試合は82勝56敗（勝率59.4％）なのに対し、欠場した試合は35勝15敗（勝率70.0％）とコートに立っていないほうが高勝率なのだ。ケニー・アトキンソン・ヘッドコーチは、守備面の水準を維持したいとビジョンを語る。

「カイリーとキャリスが戻ったら我々ははるかにいいチームになる。私の考えでは、それは間違いない。彼らが戻って来た時、ディフェンス面で進歩を続けていきたい」
  　ベテランのジョーダンもそういった不安を一蹴するかのように、「俺たちのチームはデュラントの復帰で変わるだろう。でも、キャリスとカイ（アービング）の離脱でアジャストする必要があった。彼らが戻ってきたら、俺らはもっと強くなる」とネッツが秘めるポテンシャルに自信を覗かせている。

　ケミストリーを養成し、ダークホースとしてリーグにセンセーションを起こせるか。ネッツは次なるチャレンジに向かおうとしている。

構成●ダンクシュート編集部