ただ、カーHCによると、ポールはすでにロッカールームでもベテランとしての存在感を発揮しているという。

「クリスは最高のやり方で遠慮なく言葉を発している。まさに我々が求めていることだ。このチームにいるほとんどの選手たちは物静かなんだ。ドレイモンドを除いてね。

　ただ、率直に言って、ドレイモンドもロッカールームで新たな声を必要としていたんだと思う。我々はベテラン陣がいた時こそ、最大限の力を発揮してきたと私は見ている。デイビッド・ウエスト、ザザ（パチューリア）、ショーン・リビングストンのような選手たちがロッカールームを上手くまとめてくれていた。
  　もちろん、みんなそれぞれ違う選手なんだが、クリスは本当によく話すし、すごくスマートで、自分たちがやっていることに対してコンスタントに質問をぶつけてくるんだ」

　今もなお平均２桁得点を記録する得点力を保持するポールは、これまでのキャリアでビッグマンや成長著しい若手たちを見事に操り、彼らのイージーショットを演出しつつ、コート内外で助言を送ってさらなる成長を促してきた実績がある。

　コート上の指揮官として君臨する“ポイント・ゴッド”は、新天地ウォリアーズでもチームへ溶け込み、その存在感を遺憾なく発揮しているようだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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