今季のトンプソンは、相手チームのガードよりもフォワードを守る機会が増え、パワーフォワードとして起用される試合も多くなると予想される。198cm・100kgと上背こそ不利な点があるものの、強靭な身体と経験を駆使してインサイドを守ることが期待されている。
27日に米スポーツ専門メディア『The Athletic』のアンソニー・スレイター記者とのインタビューで、トンプソンはデュラント対策についてこう振り返っていた。
「大柄な相手を守るうえでカギになるのは、クイックネスと手を上手く使うこと。それで相手がシュートする時の動きに影響を与えるようにするんだ。トップでコンテストするのは難しいからね。ナイストライだったと思う」
サンズ戦で、トンプソンはデュラントやゴードンと主にマッチアップ。ゴードンのショット3本をミスに追い込んだだけでなく、デュラントと対峙したポゼッションでもフィールドゴール成功率20.0%(1/5)に封じた。
フォワードへのディフェンスをするうえで影響を受けたのは、先日引退を表明した大ベテランだったという。「アンドレ・イグダーラから学んだことは間違いないね。おそらく彼は、自分が目にしてきたなかでボールマンの手元からボールを弾き出すベストな男だ」とトンプソン。
キャリア19年間で歴代20位の1765スティールを記録したイグダーラは、マッチアップ相手の動きを先読みし、数々の名手たちからボールを奪ってきた。チームメイトとして、試合だけでなく練習などで学ぶ機会があったからこそ、トンプソンは自身のスキルへと取り込んできたということなのだろう。
なお、ウォリアーズは27日に行なわれたサクラメント・キングスとのアウェーゲームを122-114で制して今季初勝利。カリーが41得点と大暴れを見せたなか、トンプソンもフィールドゴール成功率58.3%(7/12)、3ポイント成功率50.0%(2/4)と復調して18得点に3リバウンド、4アシストで勝利に貢献した。
ディフェンシブ・アンカーのドレイモンド・グリーンの欠場が続くなか、トンプソンには引き続きディフェンス面での奮闘が求められる。
文●秋山裕之(フリーライター)
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