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NBA

開幕から全25試合で先発を務めたルーキーの八村塁、最低5試合の欠場でウィザーズに及ぼす影響は?

秋山裕之

2019.12.19

八村の代役として出場したベルターンス。チームトップの26得点をマークした。(C)Getty Images

八村の代役として出場したベルターンス。チームトップの26得点をマークした。(C)Getty Images

 また、ウィザーズはリーグ4位の平均118.0得点を残しているものの、ファーストブレイクにおける得点はリーグ19位(平均12.4点)と低い。ディフェンシブ・リバウンドを奪ってボールプッシュし、フィニッシュまで持ち込むことができる八村は、フィニッシャーとしても通用する機動力が十二分にあるため、速い展開へ持ち込んでイージーバスケットを狙いたい時に、八村不在を痛感することが予想される。

「ルイがいなくなるのはとてもタフなこと。彼がいない間、(チームは)一丸となってやるしかない。彼が抜けた穴は大きいよ」というアイザイア・トーマスの言葉からも、21歳のルーキーがチームの中で大きな役割を果たしていたことがわかる。

 なお、試合は八村の代役ベルターンスが7本の3ポイントを含むチームトップの26得点、エースのビールが22得点、トーマスが16得点、新加入のパセチニクスが9得点、8リバウンドをマーク。ウィザーズは第3クォーター終了時点で2桁のリードを奪っていたが、チームのフィールドゴール成功率35.8%とシュートの正確性を欠き、オーバータイムの末、109-110で逆転負けを喫した。
 
 勝てる試合を落としたウィザーズだが、今後はイースタン・カンファレンスのチーム相手にアウェー4連戦が待ち構えている。特に20日(同21日)のトロント・ラプターズ、21日(同22日)のフィラデルフィア・セブンティシクサーズという強豪との2連戦はタフな戦いになるだろう。

 それでも、ブルックスHCは現状について力強い言葉を残していた。

「今シーズンは本当にケガ人が多い。でもコーチのやりがいの1つとして、どんな状況でも勝てると信じてチームを引っ張ることがある。欠場している選手がいても、プレーできる選手たちでなんとか勝ちにいくこと。勝利は保証できないが、努力面は保証できる。ロースターは薄くなっているが、その分、他の選手にチャンスが回ってきた。アドミラル・スコフィールドや新加入のパセチニクス、トロイ・ブラウンJr.にも穴を埋めてもらう」

 八村はゴンザガ大の2、3年時にフル出場していたため、シーズン中に欠場するのは1年生だった2016-17シーズン以来初。NBAのレギュラーシーズンは来年4月まで続くため、今は打撲した鼠径部を完治できるように、リハビリと休養を最優先してほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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