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NBA

「ブレイザーズには魂があまり感じられなかった」ジョーダン&ドレクスラーが語る1992年ファイナルの舞台裏

北舘洋一郎

2019.12.22

92年のファイナルでは互いにマッチアップ。結果は個人、チームともジョーダンに軍配が上がった。(C)Getty Images

92年のファイナルでは互いにマッチアップ。結果は個人、チームともジョーダンに軍配が上がった。(C)Getty Images

 ドレクスラーがルーキーだった83-84シーズンからの6年間で、ブレイザーズがプレーオフ2回戦まで進めたのは1度だけ。ほかはすべて1回戦で敗退、レギュラーシーズンの勝率も5割前後と、思うようなチーム成績を残すことができなかった。

 90年にようやく悲願のファイナルまで勝ち上がるが、デトロイト・ピストンズに1勝しかあげられず完敗。翌年もウエストの優勝候補と言われながらも、ロサンゼルス・レイカーズにカンファレンス決勝で敗退しファイナルまで進めなかった。

「肝心な場面でチーム力が失速してしまった」とドレクスラーは当時を振り返る。

 2度目の大舞台となった92年ファイナル。相手は前年に初優勝を成し遂げたばかりの、ジョーダン率いるシカゴ・ブルズ。このシーズンのドレクスラーは、キャリアでも最高のパフォーマンスを披露しており、オールスターでもジョーダンに次ぐ2位の得票数を集め、スターティングメンバーとしてプレーしていた。

「ジョーダンとのマッチアップは十分に戦える自信があったよ。ファイナルという大舞台で、先にアドバンテージを取って先行逃げ切りできると思っていた」

 そうドレクスラーが話したように、ブレイザーズはジョーダンを中心としたパス回しからのオフェンスを防ぐ準備をしていたという。シンプルにジョーダンにプルアップジャンパーを決められるのはある程度しょうがない。しかし、ジョーダンからアシストが繰り出され、スコッティ・ピッペンやホーレス・グラントにスコアされる方を警戒していたようだ。
 
 逆にジョーダンは、ドレクスラーとのマッチアップについてこう語っている。

「ドレクスラー対策は、チームというよりも、常にマッチアップする自分のなかで決めていたんだ。すでに何度も戦った経験から、彼への対策はできあがっていた。ドレクスラーは試合開始と同時に、エンジンをトップギアに入れてプレーできる才能を持っている。そのため、後半になると得点が失速する場面が多くある。そこが俺とは違うところだ。

 ドレクスラーは第1、第3クォーター、そしてオーバータイムに強い。俺は第4クォーターと延長戦に強い。なので、試合序盤にどんどん得点を取らせ、気分良くさせたところで第2、第4クォーターにディフェンスをよりハードに仕掛け、ミスを誘った。体力が奪われてくるゲーム後半はアウトサイドシュートも増えてくるし、ドライブからのダンクがドレクスラーの得意技だったから、そこを徹底して守ることにした」
 
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