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NBA

イングルズの先発復帰でらしさを取り戻したジャズは、クラークソン補強でさらに浮上できるか

出野哲也

2019.12.25

キャブズからトレードで獲得したクラークソン。今季、平均14.6点をマークしている27歳はベンチの層を厚くする存在として期待される。(C)Getty Images

キャブズからトレードで獲得したクラークソン。今季、平均14.6点をマークしている27歳はベンチの層を厚くする存在として期待される。(C)Getty Images

 しかしながら、連勝中の対戦相手は13日がゴールデンステイト・ウォリアーズ、19日がアトランタ・ホークス、21日はシャーロット・ホーネッツと、ほとんどが下位に沈んでいるチーム。しかも、いずれの試合も前半はリードを許したまま終えていて、後半で逆転することはしたが最終スコアは1桁得点差だった。勝てて当然の相手を圧倒できないどころか、苦しみながらの勝利であって、5連勝という結果だけを見て喜んでいる場合ではなさそう。また、一番の強みであるはずのディフェンスもレーティングではリーグ10位。2年連続で最優秀守備選手賞を受賞しているルディ・ゴベアが、過去3年連続1位のディフェンシブ・リアル±で22位にとどまっているのが響いている。
 
 明るい材料と言えるのは、今後もしばらくの間はスケジュールが味方をしてくれそうなこと。1月22日までの14試合中、勝率5割以上(12月23日時点)のチームと当たるのはわずかに4試合。貯金を大幅に増やすチャンスなのだ。
 
 逆に言えば1月下旬以降は厳しい日程が続くわけだが、そこまでにコンリーが復帰し、ゴベアが本来の守備力を発揮できるようになっていれば問題はない。ジャズは例年スロースターターの傾向が強く、昨季は前半20勝21敗/後半30勝11敗、その前のシーズンも17勝24敗/31勝10敗。もちろん今季も同じようにいく保証はどこにもないけれども、心強いデータではある。

 ただし、そうなるためにはすでに述べた通り、ベンチが心許ない弱点は解消しておく必要がある。12月23日には不発だったグリーンを解雇し、Gリーグで平均23.8点と好プレーを披露していたレイジョン・タッカーと契約。さらに、一向に成長のあとが窺えないダンテ・エクサムに見切りをつけて、キャバリアーズのジョーダン・クラークソンとの交換トレードに踏み切った。これと言ったトレードの駒がなかった状況で、平均15点前後を見込めるスコアラーを取れたのは上出来だろう。クラークソンによってベンチの得点力が向上するなら、先の見通しはだいぶ明るくなるが、これで問題解決となるだろうか。

文●出野哲也

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