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NBA

「暗闇の中にいるよう」「今が土砂降りの時」今季最長の4連敗を喫したロケッツが攻守で抱える問題点とは?

出野哲也

2020.01.23

ゴードンはチーム4位の平均13.2点をあげているが、FG成功率34.2%、フリースローも60.5%と試合によって波が激しく、計算が難しい。(C)Getty Images

ゴードンはチーム4位の平均13.2点をあげているが、FG成功率34.2%、フリースローも60.5%と試合によって波が激しく、計算が難しい。(C)Getty Images

 もちろんリーグ有数の点取り屋であるこの2人にボールを託すのは当然の策であり、結果も出ているのだから問題ないとも言える。しかし先述のサンダー戦では、ハーデンが17本も3ポイントを放って1本しか決められなかった。これは極端な例だし、年に幾度かはこのような試合があるのも事実だが、もし頼りになる第3のスコアラーがいたなら、いくら“打ちたがり”のハーデンだってもう少しボールを回していたはず。

 現状ではクリント・カペラが平均14.3点、また12月29日から戦列に戻ってきたエリック・ゴードンが、以後9試合で15.4点をマークしている。しかしながらこの間のフィールドゴール成功率は37.3%とあって、とても信頼してシュートを打たせられる状態ではない。
 
 過去の実績から考えても、第3のオプションとして最もふさわしいのはゴードンなのだが、このまま調子が上がってこないようだと、守備面の補強も含めていよいよトレードによる補強を考えざるを得なくなる。

 しかしながら、ずっとターゲットと目されていたロバート・コビントン(ミネソタ・ティンバーウルブズ)を獲得する話は立ち消えになった模様。守備力の高いコビントンが手に入れば、少なくとも課題のひとつは解消できたかもしれなかっただけに残念だった。アンドレ・イグダーラ(グリズリーズ)の話も進展はなく、他に具体的な噂は今のところ流れていない。

 今季最長の4連敗を喫したあと、マイク・ダントーニHCは「降れば土砂降り、という諺があるけれども、ちょうど今が土砂降りの時」と言い、「雑音には耳を傾けないようにしている」とも語った。わざわざそう言うくらい“雑音”が聞かれ始めているのだろう。ウエストブルックは「懸命にプレーしていれば結果はついてくる」と前向きな態度を崩していないけれども、この先もオールスターまでは厳しい日程が控えていることもあり、いつまでも鷹揚に構えてはいられないかもしれない。

文●出野哲也

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