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NBA

NBAの元逸材がヨーロッパで第二のキャリアへ。「悩むことなく移籍を決めた」陰にあったドンチッチらのアドバイスとは?<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.01.18

 今回、初めて欧州のバスケットボールに挑戦するにあたり、スミスJr.はレアル・マドリーをよく知る2人からアドバイスを仰いだという。1人目は、ネッツのHCで、カナダ代表の指揮官も兼任するバルセロナ生まれのジョルディ・フェルナンデス。そして2人目は、短い期間ながらもダラスで共闘したルカ・ドンチッチだ。彼は同クラブで“神童”からスタープレーヤーに成長。ユーロリーグ優勝、そしてMVPを手にした、レアルのレジェンドでもある。

 フェルナンデスは「レアルは素晴らしいクラブで、移籍は良い選択」とスミスJr.の背中を押し、ドンチッチも「街もクラブも本当に素晴らしくて、大好きだ」とポジティブな意見をくれたそうだ。

「おかげで悩むことなく、この移籍を決断できた」と語ったスミスJr.。レアル・マドリーの公式HPに寄せたインタビューでは「自分はインテンシティを注入し、ペイントエリアに入り込み、チームメイトをアシストし、リーグで最高のディフェンスプレーヤーの1人になるためにここにやって来た」と抱負を語っている。

 運動能力に秀でていることで知られるスミスJr.。身長191cmと、決して大柄ではない彼の迫力あるダンクシーンは、長い対空時間も印象的だ。
 
 チャス・マテオHCからは、オン・ザ・ボール、そしてオフ・ザ・ボールの両局面で、最大限に持ち味を発揮してほしいと期待の言葉をかけられたという。

 チームメイトにはニックス時代に共闘したクロアチア出身のスモールフォワード、マリオ・ヘゾニャがいる。スミスJr. いわく、ヘゾニャはニックス時代も仲の良いチームメイトの1人だったとのことで、スペイン到着前から連絡を取り合って、再会を喜んだそうだ。また、ファクンド・カンパッソ(元デンバー・ナゲッツ)やサージ・イバカ(元オクラホマシティ・サンダーほか)らNBA経験者も多いから、ロッカールームでもすぐに馴染めることだろう。

 昨シーズン、ギリシャのパナシナイコスに加入したケンドリック・ナン(元マイアミ・ヒートほか)も、入団初年度にユーロリーグ優勝を経験。今季はさらにパワーアップして、MVP候補にも挙がる活躍を披露している。スミスJr. にも同様に、欧州でトロフィーを賭けて戦う体験が待っていることだろう。

 入団が決まった時から、レアルのプレーのビデオを見まくって準備してきたという勉強家の彼は、欧州の組織ディフェンスにどう対峙していくのか、そのフィジカル力を武器に、即戦力として持ち味を発揮することができるのか。スミスJr.の第二のキャリアに注目だ。

文●小川由紀子

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