18年のドラフトでSGAはシャーロット・ホーネッツから１巡目11位で指名を受け、トレード先のロサンゼルス・クリッパーズでデビュー。NAWも翌年のドラフトでブルックリン・ネッツから１巡目17位で指名され、その後移籍したニューオリンズ・ペリカンズでNBAのコートに立った。

　また、この２人はカナダ代表として、パリ五輪出場権獲得を目指す３年間の強化プログラムのメンバーに選出された。2023年のワールドカップでは３位決定戦でアメリカを下し、同国の過去最高位となる３位で大会を終え、銅メダルを獲得。さらに、６大会ぶりの出場を果たした昨年のパリ五輪でも５位入賞を果たしている。

　そして今季、カンファレンス・ファイナルの舞台で、２人は対決することになった。

　カンファレンス決勝進出が決まったナゲッツとのシリーズ第７戦後、NAWとの対戦について聞かれたSGAは、２人の軌跡を振り返りながら次のように答えた。
  「楽しみだよ。言葉では説明しにくいけれど、僕たちは本当に仲が良くて、自分にとっては２人目の弟みたいな存在なんだ。彼とは人生のあらゆるステージをともに過ごしてきた。バスケットボールを始めた頃から、プレップスクール、そしてNBA選手になるまで、僕たちは様々な状況を一緒に乗り越えてきた。そうして、２人が今の場所にいることに特別な意味を感じる。お互いと競い合うことになったら最高だね。だけど絶対に僕が彼をやっつけるよ（笑）」

　今季、キャリア初の得点王に輝き、MVP候補の本命に挙がっているSGA。一方のNAWはベンチスタートがメインだが、レギュラーシーズンは全82試合に出場して平均9.4点、3.2リバウンド、2.7アシスト、３ポイント成功率38.1%を残し、ウルブズの躍進に貢献している。

　ウエスタン・カンファレンスの頂点を決めるシリーズは、SGAとNAWによるブラザー対決にも注目だ。

文●小川由紀子

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