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NBA

若手軍団サンダーを牽引するSGAの心得「シュートを決めるべき時に決められなかった。でも、そこから逃げなかったことが重要なんだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.05.13

SGAは今年のプレーオフで平均27.6点、6.6リバウンド、6.6アシスト、1.4スティールをマークしている。(C)Getty Images

SGAは今年のプレーオフで平均27.6点、6.6リバウンド、6.6アシスト、1.4スティールをマークしている。(C)Getty Images

 現地時間5月11日(日本時間12日、日付は以下同)、オクラホマシティ・サンダーとデンバー・ナゲッツによるプレーオフ・セミファイナル第4戦がデンバーのボール・アリーナで行なわれた。

 9日の第3戦は27得点のジャマール・マレーを筆頭に、先発4人が20点以上をあげたナゲッツが延長の末113-104で制したが、第4戦はサンダーが92-87でモノにし、シリーズを2勝2敗の五分にした。

「本当はこんなこと言いたくないが、金曜の夜(第3戦)に信じられないほどフィジカルな延長戦をこなした後だったから、両チームともすごく疲れていた。どちらが試合の最後を締めくくるのかが重要だった」

 ナゲッツのデイビッド・アデルマン暫定HC(ヘッドコーチ)が試合後にそう口にすれば、第4クォーター中盤に抜け出したサンダーのシェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)は「僕らは戦い抜いた。自分たちのプレーをやり続けたんだ。そして試合を締めくくることができた」と誇らしげに語った。

 SGAは第3戦で18得点、13リバウンド、7アシスト、2スティールを記録したが、フィールドゴール成功率は31.8%(7/22)、3ポイント成功率も16.7%(1/6)で、フリースロー成功率でも60.0%(3/5)と精彩を欠き、最終クォーターと延長でわずか3得点とエースの役割を果たせなかった。
 
 しかし第4戦では第4クォーターの9得点を含む25点、6リバウンド、6アシスト、2スティールと復調。サンダーを勝利へ導いた26歳の大黒柱は、試合後にこう話していた。

「あらゆる機会や瞬間において、自分が最終的に目指す選手像は、そのチャレンジを楽しんで、受け入れて、それを乗り越えられる選手なんだ。そんな選手になりたいから、そこから逃げるわけにはいかない。だから僕は自分にプレッシャーをかけて、そういう場面では自分が一歩前に出るべきだと思っている。それができなければ、また練習して何度もやっていくだけさ。

 第3戦の敗戦後、SGAは「経験から学ぶ」と述べ、試合でのミスや成功を通じて成長していく姿勢を示した。彼の冷静さとリーダーシップは、若手の多いサンダーにとって非常に大きく、12日に米メディア『Andscape』へ公開された記事の中で、次のように述べていた。

「自分の経験を活かしているよ。シュートを決めるべき時に決められなかった。でも、そこから逃げなかったことが重要なんだ。成功や失敗は常にコントロールできるわけじゃない。マイケル・ジョーダンでさえ、(重要なショットを)決められなかった試合がある。彼がそうなら自分も同じさ。状況に適応し、より良いシュートを狙い、それを決められるよう努力するんだ」

 13日にホームのペイコム・センターで開催される第5戦で、サンダーはカンファレンス・ファイナル進出に王手をかけられるか。シリーズは総力戦の様相となっているだけに、次戦も白熱した展開が期待できそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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