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NBA

“新生スプラッシュ・ブラザーズ”にカペラを加えたホークス。ウォリアーズの成功を陰で支えた敏腕GMが描く青写真とは?

秋山裕之

2020.02.07

カペラ(左)は今季リーグ7位の平均1.85ブロックをマーク。新天地では持ち前の守備に加え、ヤング(右)とのコンビプレーも注目だ。(C)Getty Images

カペラ(左)は今季リーグ7位の平均1.85ブロックをマーク。新天地では持ち前の守備に加え、ヤング(右)とのコンビプレーも注目だ。(C)Getty Images

 ウォリアーズで実績を残したことで、ホークスの再建を託されたシュレンクは、一昨年のドラフトでトレイ・ヤングとケビン・ハーター、昨年のドラフトではディアンドレ・ハンターとキャム・レディッシュ、ブルーノ・フェルナンドという将来有望なヤングコアを手にした。そして今回のトレードで、リムプロテクターのカペラを獲得し、昨季までの2シーズンをホークスの先発センターとしてプレーしていたデッドモンを呼び戻した。

 カペラは現在、右足かかとを痛めているため、復帰は2月下旬になる可能性があるものの、ヤング、ハーター、ハンター、ジョン・コリンズにカペラを加えた先発陣は、上位チーム相手にも十分戦える布陣。ベンチにもジェフ・ティーグ、レディッシュ、デッドモンらがおり、開幕時に比べて戦力増強に成功したことは明らかだ。

 昨年9月、ハーターは自身とヤングがウォリアーズの“スプラッシュ・ブラザーズ”(ステフィン・カリーとクレイ・トンプソン)の小型版と評されていることについて、『HoopsHype』へこう答えている。

「僕らにとって、(カリーとトンプソンは)間違いなく大きな比較だとは思う。でもトラビスは、NBAが今どのような方向に進んでいるかを見て僕らをドラフトで獲得したんだ。ウォリアーズはフロアにおけるスペーシングと3ポイントこそが、現代のNBAで勝利するカギだという青写真を描いた。それこそ、彼がゴールデンステイトでやってきたこと。彼はあのチームを構築する手助けをしてきたんだ」
 
 カリー、トンプソンにドレイモンド・グリーンを加えたウォリアーズは、2014-15シーズンに40年ぶりのリーグ優勝を果たし、翌シーズンにはNBA新記録の73勝9敗という金字塔を打ち立てた。ホークスもそれにならうように、キャリア2年目でオールスターのスターターに選出されたヤングという絶対的な軸を中心に、着々と戦力を整えつつある。

 ヤングがオフェンスの中心とするならば、カペラはディフェンスの要。当時のウォリアーズに例えるならば、アンドリュー・ボーガットのような存在を、今回のトレードで手に入れたことになる。

 今季ホークスがプレーオフ進出まで漕ぎつけることができるかは微妙ながら、後半戦にリーグの上位チーム相手に勝利を収めて、プレーオフのシード争いをかき回す存在になる可能性は十分ある。そして来季以降、イーストの上位争いを演じることができると、シュレンクは見据えているに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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