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「ある夜、もうやめたいと思った」スペインの“神童”ルビオが波乱のキャリアを激白「白か黒で、グレーがなかった」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.07.09

 その後、古巣のバルセロナに戻ってシーズン終了までの約3か月、スペインリーグで15試合、ユーロリーグに13試合出場。ユーロリーグでは平均4.7点、3.2リバウンド、4.3アシスト、1.4スティールをマークした。

 しかし翌24-25シーズンはどこのクラブにも所属せずに、プロバスケットボールの世界から遠ざかっていた。

 それでもバスケが恋しくなり、アマチュアクラブでプレーする彼の姿が目撃されている。

「“リッキー・ルビオ”という存在ではなく、ただ楽しくバスケットがしたい」のが彼の望みだそうだが、それはなかなか難しい希望だろう。

 今後プロとしてのキャリアを続けるか、第2の人生をスタートさせるかは、まだ答えが出ていないと、番組内で話していた。

 ルビオは、同郷の大先輩であるパウ・ガソル(元ロサンゼルス・レイカーズほか)を敬愛し、彼を越えることを目標にしていたそうだ。

 そんなルビオは以前、「コートに立つ時、僕は『自分は最低の選手だ』と考えて、それを自分を焚き付けるモチベーションにしていたが、あなたは?」と尋ねたことがあり、ガソルは「僕は自分がベストプレーヤーだと思っていた」と答えたそうだ。
 
「キャリアの初日に、それを教えて欲しかったよ!」とジョーク交じりにエピソードを明かしたルビオ。わずか14歳で異常なほどの注目の渦に巻き込まれたことは、周囲が想像する以上に、本人には重くのしかかる経験だったのだろう。

 そんな彼のこれまでの人生は、常に「白か黒で、グレーがなかった」と振り返り、試合においても「勝った時は、自分がすべきことを全部正しくやることができた時、負けた時は、すべてが失敗だった」と自己評価していた。

 もっとも、今は“白か黒か”ではなく、“グレー”でもいいのだと学び始めている最中だ。

 34歳にして、すでに19年のプロキャリアを積み上げたルビオについて確かに言えるのは、彼のプレーが、いかに多くのバスケファンに感動や興奮を与えてきたかということだ。

 そしてそれと同時に、彼が追い越したいと願ったガソルと並ぶ、スペインバスケ史に名を残す名選手であることもまた、揺るがない真実だ。

文●小川由紀子

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