専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

“コビーの最大の理解者”デレック・フィッシャー。バスケットボールと真剣に向き合い続けた“努力の男”の物語【NBA名脇役列伝・前編】

出野哲也

2020.02.26

スパーズとのプレーオフで沈めた劇的な決勝弾は、キャリアのハイライトシーンのひとつと言えるだろう。(C)Getty Images

スパーズとのプレーオフで沈めた劇的な決勝弾は、キャリアのハイライトシーンのひとつと言えるだろう。(C)Getty Images

 続く01-02シーズンもプレーオフでは全試合でスターターを務め、ネッツとのファイナルではチーム3位となる平均12.8点をあげ3連覇に貢献。続く02-03シーズンは82試合すべてで先発起用された。

 ところが翌03-04シーズン、オールスターPGのゲイリー・ペイトンが加入したことで控えに逆戻り。自慢の3ポイントも成功率が30%を下回るなど冴えないシーズンを過ごした。だが、そうした鬱憤をスパーズとのカンファレンス決勝第5戦で一気に晴らす。
 
 2勝2敗で迎えたこの試合、スパーズは残り0.9秒でティム・ダンカンがシュートを決めて1点のリードを奪う。追い詰められたレイカーズはコビーに最後のシュートを託そうとしたが、スパーズの強烈なマークに遭って断念。それでも、残り0.4秒でペイトンのパスを受けたフィッシャーが振り向きざまにシュートを放つと、ブザーの音とともにボールはきれいにリングをすり抜けたのだった。

「彼は常にチームを第一に考え、自分を犠牲にできる。今日のシュートはそうした姿勢に対するご褒美だよ」(当時の同僚リック・フォックス)。

 その後、第6戦にも勝ってレイカーズは2年ぶりのファイナル進出を決めたが、ここではデトロイト・ピストンズに1勝4敗で屈している。(後編に続く)

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2014年9月号掲載原稿に加筆・修正
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号